クローバーが生えている場所に行くと、思わず四つ葉のクローバーを探してしまう方も多いのではないでしょうか。実はクローバーによく似た草に、「カタバミ」という草もあるんです。クローバーと似ているので、間違いやすいんですね。
そこで、カタバミとはどんな草なのか?そしてカタバミとクローバーの違いと見分け方や花言葉について紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
カタバミとはどんな草?
夜になると葉っぱが食べられたように見える
カタバミはカタバミ科カタバミ屬の多年草で、世界中に分類しています。クローバー(シロツメクサ)はシャジクソウ属の草なので、カタバミはクローバーとは違う草なんです。
カタバミは漢字では「片喰、傍食」と書きますが、これは夜になると葉が閉じる姿から名付けられました。夜になって閉じた葉は、まるで葉が半分だけ食べられてしまったかのようです。
なので「食べる」という意味の「はむ」から変化して、カタバミ(片喰、傍食)と名付けられたんですね。
酢漿草(酸味がある草)
カタバミの別名はたくさんあり、「かがみぐさ」「すいば」「すずめぐさ」「ねこあし」「しょっぱぐさ」などとも呼ばれています。
また「酢漿草」と書いて、「カタバミ」と読むこともあります。名前に「酢」が含まれるのは、カタバミには「シュウ酸」という酸味のある成分が含まれているからです。
園芸品種はオキザリス
カタバミの学名は「オキザリス」といい、園芸品種としてこの名前が使われています。オキザリスという言葉には、「酸っぱい」という意味があるんです。
日本でも西洋でも、カタバミに酸っぱいイメージがあるのは面白いですね。
ハート形の葉
カタバミの特徴は、ハート型の葉が3枚ついていることです。葉はきれいな緑色・黄緑色で、筋や模様はあまり目立ちません。
花は黄・白・紫で、一般的に5枚の花びらがついています。開花時期は4月~7月頃にかけてですが、環境が合えば夏や秋(10月頃まで)にも開花します。
□カタバミ
https://youtu.be/Gyr97hzDe3U
*黄色や紫の花は愛らしく、ハート型の葉ともよく似合いますね。
生命力がとても強い
園芸品種として楽しめるオキザリスは、地面を覆うように生える特徴があります。これはカタバミも同様で、場所によっては厄介な雑草となってしまいます。
カタバミは繁殖力がとても強く、地中に根を張り巡らせますそのため抜いて処理したつもりでも、残った根から生えてきてしまいます。
また根を張り巡らせて土の栄養を独り占めすると、他の植物が枯れることあると言うから驚きますね。
さらにカタバミの実は、中から種が弾ける特徴を持っています。遠くに種を飛ばすことで、あちこちにカタバミが繁殖してしまうんです。
カタバミとクローバーの違いと見分け方
葉の形と模様が違う
クローバーとカタバミは、同じように地面を覆うように生える草です。葉の生え方もよく似ていますが、葉の形にはっきりした違いがあるんです。
クローバーの葉はやや丸く、白い線のような模様が入っています。カタバミの葉はハート型で、筋や模様は見えません。
葉が丸いのがクローバーで、ハート型がカタバミと覚えておくとわかりやすいですね。
花の色が違う
クローバーは小さな花びらが集まり、丸い形を作って開花します。色は白またはピンクで、5月~7月頃に見ることができます。
カタバミの花は白・黄色・紫が多く、五枚の花びらが4月~10月頃に開花する違いがあります。
幸運のシンボルと子孫繁栄のシンボル、花言葉は?
四つ葉のクローバーに代表されるように、クローバーは幸運のシンボルとされています。クローバーの花言葉も「幸運」「私を思って」「約束」の他に、「復讐」という少し怖いものもあります。
一方カタバミは繁殖力が強いことから、子孫繁栄のシンボルとなっています。
日本では「片喰紋」として、武家の御紋として沢山されているほどです。しかも数ある家紋の中でも「カタバミの家紋(片喰紋)」は、最も多く使われているんですね。
カタバミの花言葉は
- 喜び
- 母の優しさ
- 輝く心
カタバミはスペインやフランスでは「ハレルヤ」という名前でも呼ばれています。
カタバミの開花時期とキリストの復活祭(イースター)の時期が重なることから、
- 「喜び」…イエス・キリストの復活を喜ぶように咲く
- 「母の優しさ」…聖母マリアの優しさ
という花言葉がつきました。
そして「輝く心」の花言葉は、かつてカタバミは真鍮の鏡や仏具等を磨き上げることに使われていたことが由来しています。
カタバミとクローバーの違い、まとめ
カタバミとクローバーの違いを、簡単に表でまとめると次の通りです。
特徴 | クローバー | カタバミ |
---|---|---|
葉の形 | 葉はやや丸く、白い線のような模様がある | ハート型で、筋や模様はなし |
花の色 | 白・ピンク | 白・黄色・紫 |
開花時期 | 5月~7月 | 4月~10月 |
シンボル | 幸運のシンボル | 子孫繁栄のシンボル |
花言葉 |
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カタバミとクローバーの違いを比べてみよう
クローバーだと思ってよく見ると、葉の形がハート型をしているものがあり、それはカタバミなんですね。葉がやや丸いのはクローバーなので別の植物になります。
花の形もクローバーは丸く、カタバミは5枚の花びらという違いがあります。クローバーは幸運のシンボルですが、カタバミは子孫繁栄のシンボルとして武家の家紋にも採用されています。
似ているようで意外と違う、クローバーとカタバミ。公園で見かけたときには違いはわかるようにしておきたいですね。
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