大晦日の風物詩といえば、NHKの紅白歌合戦の名前があがります。大晦日に家族みんなで紅白を見るかたも多いのではないでしょうか。
そんな当たり前の光景になっている大晦日の紅白歌合戦ですが、始まった由来は何なのでしょうか?また2組に分けることを「紅白」に例えるのも、当たり前だと思っていましたが不思議ですよね。
そこで、
- NHK紅白歌合戦が始まった由来や歴史
- NHK紅白歌合戦の番組名の由来
- 2組に分かれて競うことを「紅白戦」と呼ぶ理由
…について順に紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね!
NHK紅白歌合戦が始まった由来や歴史
新しい時代の音楽番組を!
NHK紅白歌合戦は、1951年(昭和26年)に放送が始まった歌番組です。2019年(令和元年)に丁度70回目を迎える、とても歴史の長い番組でもあるんですよ!
紅白歌合戦が始まったきっかけは、終戦間もない1945年(昭和20年)12月31日に放送された「紅白音楽試合」です。放送時間は22時20分~24時00分までの2時間近い番組で、勝敗を競う形式ではありませんでした。
当時のスタッフは一回限りの放送のつもりでしたが、視聴者からは大好評で番組の継続が望まれました。そこで「お正月の番組として」もう一度制作されたのが、「紅白歌合戦」なんですね。
正月から大晦日の番組に
1951年(昭和26年)1月3日に放送された「第1回紅白歌合戦」は、20時~21時までの1時間番組でした。実はこの紅白歌合戦も、「一回限りの番組」の予定だったんですね。
しかし好評だったため、翌年の1952年(昭和27年)1月3日に、「第2回」が放送されました。更に1953年(昭和28年)の第4回からは、現在の紅白歌合戦と同じ12月31日の放送となりました。
ちなみに1953年1月2日には、第3回紅白歌合戦も開催されているため、1953年(昭和28年)は1年で2度、紅白歌合戦が放送された唯一の年となったんですよ!
NHK紅白歌合戦の番組名の由来
剣道の「紅白試合」から
番組名が「紅白歌合戦」となった理由ですが、はっきりした資料は残されていません。しかし「紅白音楽試合」のディレクターが、学生時代に剣道に励んでいたことが繋がったと言われています。
剣道に限らずスポーツでは、2組に分かれて対抗戦を行うことを「紅白試合」と呼ぶことがあります。そこから「2組に分かれて歌う歌番組」なので、「紅白」という名称がつけられたというわけですね。
「紅白音楽試合」から「紅白歌合戦」へ
「紅白歌合戦」の前身である「紅白音楽試合」は、1945年(昭和20年)の12月31日に放送されたんですが、当初は「紅白音楽合戦」という番組名で放送する予定でした。
しかし”合戦”という言葉を、英語に翻訳した担当者が「battle(戦争)」と訳したため、当時日本を統治していたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が、戦争や争いにつながる言葉を使わないよう指示したんですね。それで、合戦でなく「試合(match)」となったというわけです。
そして、紅白歌合戦の第1回が始まる1951年(昭和26年)頃には、GHQによる指導も幾分穏やかになっていました。そのため第1回目の開催から「合戦」というタイトルが使われ、現在も「紅白歌合戦」の名前が使われ続けています。
2組に分かれて競うことを「紅白戦」と呼ぶ理由は?
源平合戦から
「紅白歌合戦」などの2組に分かれて競い合うことを、なぜ「紅白戦」と呼ぶのでしょうか。
実は紅白戦の由来は、平安時代末期の「源平合戦」にあります。
武士の一族であった「源氏」と「平氏」は、平安時代末期に何度も戦を行っています。特に6年に渡る「治承・寿永の乱(1180-1185)」は「源平合戦」とも呼ばれ、壇ノ浦の戦いをもって「源氏」が武士の頂点に立ちました。
実は源氏は「白」を一族の色としていて、合戦では白旗を使って敵との見分けをつけていました。平氏も同じように「赤」を一族の色としていて、合戦では赤旗をあげていたんですね。
そこから「対抗する2組」の象徴として赤と白という色が使われ、「紅白戦」と呼ぶようになります。「赤は女の色で白は男の色」と言う人もいますが、そもそもの由来では男女は関係ないんですね。
現在では、お祝いの席で「紅白の幕」を使うなど、紅白はおめでたい色ともなっています。みんなで歌を楽しみながら競い合う「紅白歌合戦」には、紅白という色はぴったりですね。
年末の風物詩である「紅白歌合戦」
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NHK紅白歌合戦は、大晦日に欠かせないテレビ・ラジオ番組の一つです。最近では全ての世代に流行する歌は減ってはいますが、みんなが知っている歌を楽しめる番組でもありますよね。
誰もが楽しめる紅白歌合戦は、終戦直後の歌番組が大好評だったことから生まれました。続けるつもりはなかったり、当初は正月番組だった・・・と聞くと、現在との違いに驚きますね。
帰省で家族が集まったり、親戚一同が集まったりすることも多い大晦日。紅白歌合戦の由来も知った上で楽しみたいですね!
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