月の満ち欠け(Phases of the moon)
夜空に浮かぶ月は一定周期で欠けたり満ちたりしますが、月の欠け具合によって、それぞれに素敵な名前が付けられているんですね。
「満月」や「三日月」、「新月」などは有名ですが、他にはどんな月の呼び名があるのでしょうか?名前の由来もあればぜひ知っておきたいところですね。
そんな、月の満ち欠けの名前・呼び方を月齢別に一覧で紹介しますので、ぜひ覚えてくださいね!
月の満ち欠けの名前・呼び方一覧!
月齢による月の満ち欠けの名前一覧

まずは月齢による、月の満ち欠けの名前を一覧で紹介します!
月齢 | 月の名前 | 別名 |
---|---|---|
1日目頃 | 新月 しんげつ | 朔 さく |
2日目頃 | 繊月 せんげつ | 二日月 ふつかづき |
既朔 きさく | ||
3日目頃 | 三日月 みかづき | 初月 ういづき |
若月 わかづき | ||
眉月 まゆづき | ||
蛾眉 がび | ||
7日目頃 | 上弦の月 じょうげんのつき | 弓張月 ゆみはりづき |
半月 はんげつ | ||
10日目頃 | 十日夜 とおかんや | |
13日目頃 | 十三月夜 じゅうさんやづき | |
14日目頃 | 小望月 こもちづき | 十四日月 じゅうよっかづき |
幾望 きぼう | ||
15日目頃 | 満月 まんげつ | 望月 もちづき |
十五夜 じゅうごや | ||
16日目頃 | 十六夜 いざよい | 既望 きぼう |
17日目頃 | 立待月 たちまちづき | 十七夜 じゅうななや |
18日目頃 | 居待月 いまちづき | 十八夜 じゅうはちや |
19日目頃 | 寝待月 ねまちづき | 十九夜 じゅうくや |
20日目頃 | 更待月 ふけまち | 二十夜 にじゅうや |
23日目頃 | 下弦の月 かげんのつき | |
26日目頃 | 有明月 ありあけづき | |
30日目頃 | 三十日月 みそかづき |
月齢1日目~30日目まで、月の名前とその意味は?
新月(しんげつ)
月の満ち欠けの周期は約30日で、月が全く見えない「新月」が最初の日となります。
月は地球の周りを回りながら、太陽からの光を受けています。このとき地球から見る月は、一定周期で光の当たる部分が変化して見えます。
新月は地球から見た時に、太陽の光が当たっていない部分しか見えません。そのため地球からは、月が消えたように見えるんですね。
月の満ち欠けをもとにした「太陰暦(太陰太陽暦)」では、新月を月始めの日(月齢1日目頃)としています。そのため「始まり」という意味の「朔(さく・ついたち)」の別名もあるんですね。
繊月(せんげつ)
繊月(せんげつ)は月齢2日目頃のことで、右側に繊維のように細い光が現れます。また二日目の月なので、二日月(ふつかつき)という別名もあります。
更には「既に朔を越えた月」なので、「既朔(きさく)」という別名もあるんですよ。
三日月(みかづき)

月が弓状だと「三日月(みかづき)」といいますが、正しくは右側に細い弓形の光が出ているものを指します。名前に「三」がつくように、月齢3日目頃の月となるんですよ。
三日月は姿が美しいからか、別名も数多くあります。「初月(ういげつ)」や「若月(わかづき)」は、新月から最初に見える月だから名付けられました。
「眉月(まゆづき)」は人の眉と月の形から、「蛾眉(がび)」は蛾の触覚が弓状だから名付けられたんですね。
上弦の月(じょうげんのつき)

上弦の月(じょうげんのつき)は月の右半分が明るくなった状態で、半月とも呼ばれ、月齢7日目頃に当たります。
「上弦」は月の形を弓に例えた時に、弦(げん)と呼ばれる糸が上側に来ることから名付けられました。また弦(げん)を張った弓の形から、「弓張月(ゆみはりつき)という別名もあるんですよ。
十日夜(とおかんや)
月の3分の2程度が明るい状態で、名前の通り月齢10日目頃の月を指します。旧暦10月10日には、月見を楽しむ「十日夜(とうかんや)」を行う地域もあります。
十三月夜(じゅうさんつきや)

十三月夜(じゅうさんつきや)は、月齢13日目頃の月で、満月より左側が少し欠けた状態です。昔の人は「満月の次に十三夜の月が美しい」と、好んでお月見をしました。
旧暦9月13日のお月見では、お豆や栗をお供えしする「豆名月」「栗名月」の風習もあるんですよ。
小望月(こもちづき)
小望月(こもちづき)は月齢14日目頃の月のことで、「十四日月(じゅうよっかづき)」という別名があります。満月の別名の一つに「望月(もちづき)」で、満月の前日なので「小望月」という名前になりました。
満月の前日という意味では、「待宵月(まちよいづき)」という別名も素敵ですね。さらには近いという意味の「幾」を使った、「幾望(きぼう)」という別名もあるんですよ。
満月(まんげつ)

満月(まんげつ)は、地球から見て月に全て光が当たった状態で、月齢15日目頃の月を指します。
「望月(もちづき)」「十五夜(じゅうごや)という別名があり、旧暦8月15日にお月見を楽しむ「中秋の名月」という風習があります。
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十六夜(いざよい)
十六夜(いざよい)は、月齢16日目頃の月の右側がかすかに欠けた状態を指します。満月を過ぎてすぐの月なので、「既望(きぼう)」という別名があります。
立待月(たちまちづき)
立待月(たちまちづき)は、月齢17日目頃の月で、十七夜(じゅうななや)とも言います。満月の頃より遅く月が昇るのを、今か今かと立って待つことから名付けられました。
居待月(いまちづき)
居待月(いまちづき)は、月齢18日目頃の月で、十八夜(じゅうはちや)とも言います。月が昇るのを立って待てなかったので、座って待つことから名付けられました。
寝待月(ねまちづき)
寝待月(ねまちづき)は、月齢19日目頃の月で、十九夜(じゅうくや)とも言います。座っていても待ちきれず、寝っ転がって月を待つためこの名前となりました。
更待月(ふけまちづき)
更待月(ふけまちづき)は、月齢20日目頃の月で、二十夜(にじゅうや)の別名があります。夜更け過ぎにならないと月が登らないことから、更待月となったんですよ。
下弦の月(かげんのつき)

月齢23日目頃の月で、月の左半分に光が当たった状態となります。上弦の月とは逆に、弦が下側にくるので「下弦の月(かげんのつき)」となりました。
有明月(ありあけづき)
有明月(ありあけづき)は、月齢26日目頃の月で、三日月とは反対に、左側が弓形に光ります。夜明け頃という意味の「有明」がつくのは、夜明け頃に昇る月だからなんですよ。
三十日月(みそかづき)
三十日月(みそかづき)は、月齢30日目の月で、ほんの少しだけ左側が光っています。「みそか」は月の最終日という意味で、12月31日の別名「大晦日(おおみそか)」も月の名前が由来です。
「晦日(みそか)」は「つごもり」とも言いますが、最終日の月が隠れて(こもって)見えないからなんですよ。
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月の満ち欠けを楽しもう
月は約30日周期で満ち欠けを行うため、かつては暦の基準として使われてきました。そのため月の形ごとに名前がつけられ、日にちの変化を確認していました。
現在でも満月や新月はよく使いますし、弓形の月は三日月としておなじみです。上弦の月や下弦の月は名前が美しいですし、立待月・居待月・寝待月は由来が面白いですよね。
今夜の月を確認しながら、満ち欠けの名前を覚えるのも楽しいものですね。
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