独自の文化を持つ沖縄では、本州とは違った美味しい料理がたくさんあります。中でも名物として名前が上がるのは、「沖縄そば」や「ソーキそば」ではないでしょうか。
食べごたえのある沖縄そばは美味しく、一度は食べたい料理ですが、ソーキそばとはどう違うのでしょうか?
そこで、沖縄そばとソーキそばの由来や違い、またてびちそば、宮古そばなど…沖縄で他にどんな「そば」があるのか?といった内容でお伝えしていきます。ぜひ覚えて沖縄旅行の参考にしてくださいね!
沖縄そばとは?
太麺に三枚肉をトッピング
沖縄そばの麺は小麦粉と「かんすい」が主な材料で、「そば」と呼んでいても、実はそば粉は使われていません。
作り方もラーメンやうどんに似ていて、太めの麺に仕上げています。スープは豚骨や昆布から取った「だし」に、塩または醤油で味を整えています。
気になる具材ですが、島ネギ・かまぼこ・紅しょうが・豚の三枚肉をトッピングしています。
三枚肉とはあばら骨付近の肉のことで、脂身と赤身が何層にも重なっている様子からつけられました。「バラ肉」も同じ部位の肉で、薄切りだと「バラ肉」で、塊や厚切りだと「三枚肉」と使い分けるお店もあります。
沖縄そばでは厚めに切って甘辛く煮た三枚肉が乗っていて、そばに旨味を加えているんですよ。
□工場見学動画:沖縄そばが出来るまで
https://youtu.be/64zvLQuW8z4
*沖縄そばの麺は工場で生産されたものもあり、家庭料理として手軽に食べることができるんですよ。
ソーキそばとは?
骨付き肉でボリュームアップ!
ソーキそばは沖縄そばの一種で、豚の三枚肉の代わりに「ソーキ」が乗ったそばのことです。ソーキとはあばら骨のついた豚の三枚肉を煮たもので、スペアリブに似た料理です。
沖縄そばとソーキそばは、お肉以外は変わりませんが、肉の違いからソーキそばのほうが少し値段が高いことが多いですね。
またソーキそばでは、軟骨ソーキという軟骨を含んだ豚肉を煮込んだものもあり、こちらは「軟骨ソーキそば」と呼ばれます。あばら骨のソーキは骨を取り外していただきますが、軟骨ソーキは骨ごといただけるんですよ。
いずれにしても、ソーキそばは沖縄そばより食べごたえがあるので、お腹いっぱい食べたい時におすすめですね。
沖縄そばとソーキそばの由来は?
沖縄そばは中国から伝わった
沖縄そばのルーツは、中国大陸の麺料理にあると言われています。
沖縄は古くから中国とのつながりが大きく、様々な文化を取り入れてきました。その中で14世紀頃に麺料理が伝えられたとされていますが、一般に登場したのは明治時代に入ってからでした。
1902年(明治35年)に那覇で開業した中華そばの店があり、その店で人気だった「唐人そば」が沖縄そばの始まりだとされています。そこから沖縄の人の好みに合わせてスープや具材が改良され、豚肉を入れる現在の沖縄そばとなったんですね
ソーキそばは昭和50年頃に誕生した
太平洋戦争終結後にアメリカの統治下となった沖縄では、沖縄そばは庶民の味として定着していきました。それには当時小麦粉の配給が行われたことと、戦争で夫をなくした女性がお店を開くことが多かったことも関係しています。
この状況は1972年(昭和47年)の日本復帰後も続き、本州のラーメンとは違った沖縄の食文化を作り上げてきました。
そして1975年(昭和50年)頃には、ソーキを具にしたソーキそばも誕生し、沖縄で人気のそばとなったんですね。
沖縄には、他にどんな「そば」があるの?
沖縄そばは地域や具材によって、いくつも種類がありますので、順に紹介します。
宮古そば
宮古そばは宮古島で食べられている沖縄そばで、一見すると細麺とネギだけのシンプルなそばに見えます。しかし麺の下には三枚肉やかまぼこといった、沖縄そばおなじみの具材が隠れているんですよ!
贅沢を隠すという風習から生まれたもので、食べる時にちょっとしたワクワク感が楽しめますね。
八重山そば
沖縄最南端の石垣島を中心とした、八重山諸島で食べられているのが「八重山そば」です。麺は細めの丸麺でスープに甘みがあり、具材は細切りにした豚肉とかまぼこが乗っています。
大東そば
大東 大東そば pic.twitter.com/2HbKuaCou9
— いせっきー (@ISeeeeKI) 2019年2月7日
大東そばは、沖縄本島から見て東側にある大東諸島で食べられている沖縄そばです。太く縮れた麺は弾力性が強く、もちもちとした食感とあっさりしたスープはファンも多いんですよ。
てびちそば
てちびそばは、沖縄そばに「てびち」をトッピングしたものです。てびちとは、豚足を煮込んだもので、コラーゲンたっぷりのプリプリ食感が味わえます。
沖縄ならではの「てびち」は、一度は食べてみたいですね。
アーサそば
アーサそばは、沖縄そばに海藻の「あおさ」をトッピングしたそばです。かまぼこや麺にまで、「アーサ」を練り込んでいるお店もあり、海藻の風味を存分に味わえます。
ゆし豆腐そば
ゆし豆腐そばは、沖縄そばに「ゆし豆腐」をトッピングしたそばです。ゆし豆腐とは、沖縄の郷土料理で、本州で言うところのおぼろ豆腐・よせ豆腐のような豆腐。沖縄そばとの相性も抜群で、体に優しい一品です。
沖縄で美味しいお肉と麺をいただこう!
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沖縄そばは「そば」と名前にありますが、ラーメンとうどんに近い麺類です。器には厚切りした豚肉が乗り、太麺とスープが他にはない味わいを生み出しています。
豚肉をもっと味わいたいなら、骨付きの豚肉が乗った「ソーキそば」もおすすめですね。また島や地域によって麺の太さや味も変わり、乗せる具によって「てちびそば」など名前も変わります。
いずれの「沖縄そば」も美味しいことには変わりないので、行く先々でお腹いっぱいいただきたいですね!
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