7月7日の「七夕」では、笹を飾って短冊に願い事を託します。夜空を見上げて、織姫と彦星の伝説に思いを寄せるのも素敵ですね。
そんな七夕ですが、7月7日でなく「旧暦の七夕」に行われる地域があります。伝統的七夕とも呼ばれますが、2023年はいつなんでしょうか?
そこで、
- 旧暦の七夕について
- 2024年の旧暦七夕はいつなのか?
- 旧暦で行われる主な七夕のお祭り
といった内容について紹介していきますので、ぜひ覚えてくださいね!
旧暦の七夕とは?
昔の暦に合わせて

7月7日の七夕では、織姫と彦星の伝説が有名です。仲を引き裂かれた織姫と彦星が、1年に一度だけ「天の川」を渡って二人が出会うという話ですね。
ところで7月7日頃の天候を思い出すと、まだ梅雨の時期ではありませんか?そのため七夕に夜空を楽しもうとすると、天候を気にしなければなりませんよね。
実は七夕の「7月7日」という日付は、現代の暦(太陽暦)でみた場合、正しい日付ではありません。
というのもかつては月の動きをもとにした、「旧暦(太陰太陽暦)」を使用していたからです。旧暦は、現在使用している「太陽暦」より1ヶ月程度遅くなります。そのため昔の七夕は月齢ほぼ7日(新月から数えて7日目)となり、今の暦で言うと梅雨明け後の時期に行われていたんですよ。
旧暦の七夕とは、旧暦の7月7日に行われる七夕の行事のこと。もし今の暦の7月7日以外に七夕の行事を行う地域があった場合、それは旧暦に合わせているからというわけです。
伝統的七夕に夜空を楽しもう
国立天文台では七夕をきっかけに、夜空を見てほしいと考えていました。しかし7月7日の梅雨空では、夜空が見えない可能性もありました。
そこで、天体観測を楽しんでもらうために2001年に提案したのが、旧暦7月7日の「伝統的七夕」です。
「旧暦の7月7日」と言わないのは、国立天文台が国の機関だからです。国として廃止した暦をそのまま使うことは、良くないという考えからですね。「伝統的七夕」も「旧暦7月7日」なので、どちらの言い方も覚えておきたいですね。
2024年の旧暦の七夕(伝統的七夕)はいつ?
2024年は8月10日!
2024年の旧暦7月7日は、現在使用している暦では8月10日となります。
夏休み中なので親子で天体観測を楽しみむのもいいですね。
ただし旧暦は3年に一度、「うるう月」として一ヶ月増えることがあります。増える月はその時によってまちまちなので、今の暦と旧暦のズレは常に一定ではないんですね。いずれにしても、8月中に旧暦7月7日が訪れますが、お盆休み以降だと七夕気分にはなりづらいかもしれませんね。

ちなみに、7年間分の旧暦7月7日(伝統的七夕)の日付を紹介しておきます。
年度 | 旧暦七夕の日付 |
---|---|
2017年 | 8月28日 |
2018年 | 8月17日 |
2019年 | 8月7日 |
2020年 | 8月25日 |
2021年 | 8月14日 |
2022年 | 8月4日 |
2023年 | 8月22日 |
年によって、最大で1ヶ月近いずれがあるのがわかりますね。
旧暦の七夕の時期に行われる七夕まつりは?
仙台七夕まつり
旧暦の七夕の時期(8月)に行われる七夕まつりとして最も有名なのは、宮城県仙台市の「仙台七夕まつり」ですね。
仙台七夕まつりは、新暦になってからもしばらくは旧暦7月7日に行われていました。しかし1910年以降には、7月7日の七夕から一月遅れの8月6日~8日に開催されるようになったんですね。
仙台七夕まつりは「日本三大七夕」の一つとしても数えられていますが、とても大きな吹き流しが仙台市内各所で楽しめますよ。

東北地方では仙台七夕まつり以外にも、旧暦7月7日の時期に各地で七夕まつりが開催されています。ちなみに、同じ時期に開催される「青森ねぶた祭り」も、七夕まつりから始まったものなんですよ!
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安城七夕まつり
愛知県安城市で開催される「安城七夕まつり」は、毎年8月の第一金・土・日曜日に開催されています。安城七夕まつりは「願いごと日本一」のお祭りとして、願い事を書く短冊に力を入れています。
例えば2013年の七夕では、「1本の笹に吊るされたもっとも多い短冊」の世界記録を狙ったほどです。この時は枚数の確認ができませんでしたが、後日再チャレンジして13809枚を達成しました。
願い事を書いた風船を飛ばすイベントなども行われるので、叶えたい願いがある方は必見ですね!
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暦の関係で現在の7月7日は梅雨の時期と重なってしまいます。そのためせっかくの笹飾りが濡れてしまったり、夜空が曇り空なんてこともありえます。
しかし、かつては月の動きをもとにした暦を使っていたため、昔の七夕は今の暦にすると8月でした。当時の季節感を優先したいなら、「旧暦の七夕」を楽しむのも素敵ですね。
仙台七夕まつりや、安城七夕まつりなどの大きなイベントもいくつか行われますが、全国では旧暦に由来する伝統的な七夕まつりも沢山あります。
7月7日に七夕を祝う地域でも、1年に2度、8月にも七夕を楽しんでみるというのもいいですね。
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