夏になると見かける果物の一つに、「プラム」があります。手のひらサイズのプラムは、酸味と甘味のバランスが絶妙ですよね。
ところでプラムに似たような果物に「ソルダム」があります。また「すもも」や「ネクタリン」もよく似ている果物。それぞれどんな違いがあるのでしょうか?
そんな気になる、プラムとソルダム、すもも、ネクタリン…それぞれの違いについて紹介していきます。
プラムとソルダムの違いは?
プラムとは?
プラムはバラ科スモモ属の果物で、「西洋スモモ」とも呼ばれています。
見た目は赤や赤紫色・青紫色の皮に包まれた、やや細長い楕円形。サイズは手のひらに収まるサイズですが、その大半は種が占めています。
味は皮付近が酸味が強く、果実は熟していれば甘みが強くなります。特にとれたてですと酸味が強いため、数日おいて熟してからが食べごろとなりますね。
プラムはハウス栽培のものが5月ごろから出回りはじめ、露地栽培は6月頃から出回ります。旬は品種にもよりますが、6月から8月にかけてとなります。
ソルダムとは?
プラムには様々な品種があり、その中の一つがソルダムです。つまり、プラムとソルダムは別物というわけではなく、プラムの中の一品種がソルダムというわけです。
ソルダムは日本の「大石早生(おおいしわせ)」というスモモがアメリカに渡り、現地のプラムと交雑して生まれた品種。日本でも栽培されるようになり、プラムの中でも人気の品種となりました。
ソルダムは一般的なプラムよりふた回り大きく、皮が緑色とやや地味な見た目となっています。旬は7月~8月です。
気になる味はプラムよりも甘みが強く、甘酸っぱさが楽しめます。しかも果汁も多いので、丸かじりするとおもわず果汁がこぼれてしまいますよ!
すももとは?プラムとの違いは?
すももとは?
すももはバラ科スモモ属の果物で、中国が原産国となっています。日本には奈良時代に伝わりましたが、当時は酸味の強さからあまり好まれてはいませんでした。
「すもも」という名前も、「ももより酸味がある(すっぱい)」という意味でつけられたんです。
すももの形は楕円形で、皮は赤紫色や青紫色をしています。味は皮付近に酸味が多く、完熟すると果肉に甘みが増えてきます。
大きさは手のひらサイズのものが多く、中の種もやや大きめ。ただし品種によっては果肉も多く、丸かじりが楽しめるものもあるんですね。
プラムとすももとの違いは?
すももの説明を見ていると、プラムとの違いがあまりないことに気づきませんか?
実はすももとプラムは同じ果物。育った地域と品種で区別をしているだけなんです。
プラムはヨーロッパ原産のスモモがアメリカに渡って、品種改良されたものを指します。品種改良の際に「日本のすもも」も持ち込まれ、これが日本に逆輸入されました。
さらにこのプラムと「日本のすもも」を交配し、改良した「すもも」も登場しました。そのため、すももとプラムは種類としては同じものとなり、またその区別もあいまいなんですね。
ちなみに「ネクタリン」とは?
プラムやソルダムに似た果物に、ネクタリンがあります。旬は8月から9月頃でプラムに似ていますが、桃ぐらいの大きさにまで成長します。
実はネクタリンはバラ科モモ属の果物で、スモモではなく桃の仲間。桃との違いは産毛がないことで、そのことから「油桃(あぶらもも)」「光桃(つばいもも)」という別名もあるほどです。
また桃と比べると果肉がしっかりしていて、味も酸味と甘味がバランスよく味わえます。種も桃同様大きめですが、種が取り出しやすいので食べやすくなっているんですよ。
プラム・ソルダム・すもも・ネクタリンの違い、まとめ
最後に、プラム・ソルダム・すもも・ネクタリンそれぞれの違いを簡単に紹介します。
果物 | 特徴 |
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プラム |
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ソルダム |
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すもも |
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ネクタリン |
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スモモも桃も…
初夏になると見かけるプラムやソルダムやネクタリンは、酸味と甘味がおいしい果物です。見た目が違うので別の果物だと思いがちですが、ソルダムはプラムの品種の一つなんですね。
そしてすももとプラムは育った地域が違うだけの、同じ果物。ただし大きなネクタリンだけは桃の一種で、すももの仲間ではありません。
スモモの仲間も桃の仲間もおいしい果物ですので、夏の味覚をたっぷり味わいたいですね。
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