野山に咲く花は力強く、それでいて素朴な美しさが感じられます。自然の花はその場で楽しむのがマナーですが、一部の花は園芸品種として家でも楽しめますね。
そんな花の一つに、白い花を咲かせる「アマドコロ」があります。せっかく育てるなら花言葉も知りたいですし、素敵な花言葉ならプレゼントしたいですよね?
そんな「アマドコロ」の花言葉やどんな花なのか?また、似ている「ナルコユリ」との違いについてお伝えします。
ぜひ花を楽しむ時の参考にしてくださいね!
アマドコロの花言葉は?
優しいイメージの花言葉
アマドコロの花言葉は、次の3つです。
- 元気を出して
- 心の痛みが分かる人
- 小さな思い出
アマドコロの花は下向きに咲くため、どこか優しいイメージと重なるんですね。また民間薬として使われることもあり、弱った人の味方となるイメージもあるんです。
そのため「元気を出して」「心の痛みが分かる人」といった、優しい花言葉にもつながったんですよ。
アマドコロとはどんな花?
野草や園芸品種として
アマドコロはキジカクシ科アマドコロ属の多年草で、背丈は30センチ程度とそれほど大きくありません。日本では野山に自生しているため、自然散策やハイキングでもよく見かけます。
また
- 斑入りアマドコロ(ふいりアマドコロ)
- ナルコユリ(鳴子百合)
- ナルコラン(鳴子蘭)
といった、別の名前でも、園芸品種が販売されています。
丈夫で育てやすく、また花もかわいいので初めてのガーデニングにおすすめなんです!
アマドコロはどんな花?
アマドコロは5月中旬から下旬にかけて、小さな花が一か所から2~3つほど咲きます。咲き方はすずらんのように下向きにぶら下がったもので、花は釣り鐘に似たスッキリとした形です。
花の色は白く、先端と付け根が少しだけ黄緑色になることもあります。一つ一つの花は小さいですが、群生地でみると白く揺れる様子はとても素敵ですよ!
アマドコロの名前の由来は?
アマドコロは漢字で書くと「甘野老」となるため、はじめて見たときはすぐに読めないかも知れません。
「野老(トコロ)」とは野山に自生するヤマイモ科の植物のことで、つるを持つ植物をさしています。その他の特徴として地中に根のような茎「根茎(こんけい)」が生えるのですが、アマドコロも根茎を持っています。
そしてアマドコロは根や茎に甘みがあることから、「アマドコロ(甘野老)」という名前になったんですね。
薬や山菜として
アマドコロは滋養強壮の効果があるとされ、根茎を乾燥させて粉末状にしたものが、民間薬として使われています。
生薬としての名前は、
- 玉竹(ぎょくちく)
- 萎蕤(いずい)
「いずい」はアマドコロの別名で使われることもありますね。
また春先の柔らかい若芽は、東北地方の一部で山菜として食べられています。味はアスパラに近く甘みがあるので、山菜の中でも食べやすそうですね。
食べ方としては、1分ほど下茹でして苦味とアクを抜き、「和え物」や「炒めもの」にするのが定番です。また下茹でせずに天ぷらにすると、春の山菜らしい苦味がアクセントとなって楽しめますよ!
ナルコユリとの違いとは?
ナルコユリとは?
アマドコロの園芸品種として、ナルコユリという名前で販売していることがあります。野山でも、アマドコロにそっくりな花として、ナルコユリが存在しています。
そんなナルコユリは、アマドコロと同じキジカクシ科アマドコロ属の多年草。全国各地に広く自生しています。開花時期は5月中旬から下旬にかけて、白い釣り鐘状の花が一か所から3~8つ程度開花します。
花はそれほど大きくありませんが、群生するため一度に咲くととても素敵なんですね。
アマドコロとナルコユリとの違いは?
アマドコロとナルコユリは、同じ時期に似た形の白い花が咲きます。そもそも同じアマドコロ属の植物なので、似ている点は仕方ありませんね。
もしこれらの違いをはっきりさせたいなら、「茎」の触った感触、「花」の数、「花の根元部分と茎」の突起物の数をそれぞれ観察しましょう。
■「茎」の触った感触
- アマドコロの茎は、円形ではなく、触ると少し角ばった感触
- ナルコユリの茎は、丸くなっていて、触るとツルンとした感触
■「花」の数
- アマドコロの花は、1つの房に2~3つほど
- ナルコユリの花は、1つの房に3~8つと多め
■「花の根元部分と茎」の突起物の数
- アマドコロの花の根元部分と茎には、突起物がない
- ナルコユリの花の根元部分と茎には、突起物がある
いずれも似ているので、よく見ないとわかりづらい違いです。花を傷めないように注意して観察したいですね。
■アマドコロ
good morning
アマドコロ(ナルコユリかと思って調べたらアマドコロだった。似ている) pic.twitter.com/jYxYqleLaY— 初老の主婦そえじま (@soejimasa) 2018年4月25日
■ナルコユリ
ナルコユリ
日当たりのよい林内や草地、道端などに生える多年草。弓のようにしなった茎に白い筒状の花が沢山垂れ下がる。同じ仲間のアマドコロとよく似ているが、花の数が多く、茎が丸くつるつるしているところが見分ける時のポイント。
季節|5月上旬~6月上旬頃
場所|裏高尾、奥高尾 #高尾山 pic.twitter.com/jObVRmYONe— TAKAO 599 MUSEUM (@TAKAO599MUSEUM) 2018年6月4日
*見た目が本当に似ていますね・・・
白く揺れる華が素敵なアマドコロ
5月頃に花を咲かせるアマドコロは、白く小さな花が人気の野草です。園芸品種も販売されていて、育てやすいので手元に置きたい花ですよね。
贈り物としても優しく寄り添う言葉が並ぶため、落ち込んでる友人へのプレゼントにピッタリです。食べると甘みがあったりそっくりな花があるなど、友人との話題作りにも良い花ですね。
白く揺れる花が素敵なアマドコロをお家に取り入れて、豊かな自然を楽しみませんか?
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