2月頃から少しずつ緑が見えてくると、冬の終わりと春の訪れが感じられますよね。そんな春先に見かける植物に、ふきのとうがあります。
春のおすそ分けにプレゼントしたいものですが、贈り物にピッタリの花言葉なのかが気になります。また煮物などでおなじみの「ふき」とは、どんな違いがあるのかも気になりますね。
そこで今回は、
- ふきのとうの花言葉
- ふきのとうとはどんな植物か
- 「ふきのとう」と「ふき」の違い
…について紹介しますね!
ふきのとうの花言葉
春を待つ
ふきのとうには、3つの花言葉があります。
- 愛嬌
- 仲間
- 待望
「愛嬌」の花言葉は、小さな花が固まって咲いている様子から生まれました。
「仲間」は、花が咲く様子から生まれました。春先に次々と顔を出す様子が団結力の強さと、仲間とのつながりが感じられますね。
そして三つ目の花言葉が、「待望」です。まだ雪が残る春先に芽吹くことから、春を待つ人の目印となったからなんですね。
ふきのとうとはどんな植物?
花の色が
ふきのとうは漢字で書くと「蕗の薹」。キク科フキ属の多年草です。
原産地は日本で、日本全国の他、朝鮮半島・中国大陸で見かけることができます。
ふきのとうは2月から3月に芽を出し、そこから黄色や白い花を咲かせます。その様子から、「冬に黄色い花をつける植物」として、「冬黄(ふゆき)」と呼ばれていました。
これが省略されて「フキ」となり、さらに薹(とう)と呼ばれる茎につくことから「ふきのとう」となったんですよ。
雄雌でちがう?
ふきのとうには、実は「雄株」「雌株」と男女の違いがあるんです。
一般的な植物は花が咲くと、その中に「雄しべ」と「雌しべ」が発生します。そこで受粉して種を作り、子孫を残しますよね?
ところがふきのとうは、
- 雄しべを持つ雄株(おかぶ)
- 雌しべを持つ雌株(めかぶ)
が、別々に育っていきます。
開花する花にも違いがあり、雄株(おかぶ)はやや黄色がかっていて、雌株(めかぶ)は白い花となります。さらに雄株の花には蜜があるため、蜜目当てでやってきた虫に花粉を運んでもらっているんですよ。
雌株は受粉後に背丈を伸ばし、種のついた綿毛を作ります。野原で大きな綿毛を見ることがありますが、あれは雌株が成長した姿なんですよ!
□滝に咲く成長したふきのとう 花咲く
https://youtu.be/YaLwrf8p5A4
*よく見かける蕾(つぼみ)は、成長するとこんな姿になります。
「ふきのとう」と「ふき」の違いは?
「ふき」とは?
煮物にするとおいしい「ふき」は、すっと伸びた茎と大きな葉が特徴の植物です。
実は「ふき」は「ふきのとう」が成長した姿。そもそも「ふきのとう」の本当の名前は「フキ」なんですよ。
ふきのとうは花を付けた後に、葉柄(ようへい)を伸ばし、その先に大きな葉をつけます。葉柄は30~70cm程度まで成長しますが、中には、秋田フキやラワンブキなど、2m以上にも成長するものもあります。
ちなみに茎は地下に潜っているため、なかなか見ることが出来ないんですよ。
食べ物としての違いは?
「ふきのとう」も「ふき」も、山菜として食べることができます。
山菜としてのふきのとうは、ハウス物が12月頃から、露地栽培では2月頃から市場に出回ります。ふきのとうは下ゆでしてアク抜きをしてから煮物にしたり、アク抜きをせずに天ぷらにするとおいしいですよ!
□ふきのとうの山菜取りと天ぷらの方法
https://youtu.be/2bB_T4p4Q18
*山菜の天ぷらはさっと揚げて、お塩でいただきたいですね。
一方の「ふき」は、愛知早生(わせ)フキ・水フキ・山フキ・秋田フキなどの品種があります。
ハウス栽培も多く一年中食べられますが、露地栽培での旬は3月~5月にかけて。ふきは収穫後にどんどんアクが強くなるため、収穫してすぐ塩ゆでするなどのアク抜きが必要となります。
アク抜きしたものは和え物にしたり、煮物や炒めものにするとシャキシャキ感が楽しめますよ。
春をおすそわけ
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ふきのとうは、見た目にも愛らしく、まだ雪が残る時期に咲くため春を先取りしたかのように感じられます。そのため花言葉にも、「愛嬌」「仲間」とあわせて、「待望」といった春を待つ気持ちがあらわれています。
そんなふきのとうは花が咲いた後に茎と葉がのび、「ふき」として成長します。どちらも山菜として食べられますが、一見すると同じ植物には思えませんよね。
愛らしい鉢植えやおいしい山菜のフキノトウで、友人やご近所に春をおすそ分けしませんか?
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