おまんじゅうは和菓子の中でも身近な存在で、お土産の定番でもあります。また冠婚葬祭でいただくこともあり、その意外な美味しさにびっくりすることもありますよね。

実は冠婚葬祭では「上用饅頭(じょうようまんじゅう)」を使うことが多く、その味はお店の実力が出ると言われるほど!その上用饅頭とはどんな饅頭で、また頂いたらいつまでに食べると良いのでしょう?

気になる、「上用饅頭」の名前の由来や賞味期限についてまとめてみました。

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上用饅頭とは?

上用饅頭とはどんなおまんじゅう?

上用饅頭

上用饅頭(じょうようまんじゅう)は、冠婚葬祭の贈り物として良く使われるお饅頭(まんじゅう)です。

婚礼用には紅白饅頭にすることで、お嫁さんが円満な家庭を築けるように縁起をかついでいます。またお茶の席で出す和菓子として使うこともあり、饅頭の中でも上等なものなんですね。

上用饅頭の本当の名前は?

上用饅頭は、もともとは「薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)」と呼ばれていました。今も「薯蕷饅頭」の名前で販売しているお店もあるので、見たことがあるかも知れませんね。

この「薯蕷」とは山芋の別名で、山芋をすりおろした「とろろ」のことでもあるんです。

薯蕷饅頭(上用饅頭)は、小麦粉や米粉のつなぎに山芋をすりおろしたものが使われます。山芋を加えて蒸すと皮がふんわりふくらみ、口当たりもしっとりしていて食べやすくなるんですね。

その他の材料も小豆・砂糖のみ。そのシンプルさから、作る方の実力が出る饅頭でもあるんですよ。

□薯蕷饅頭の作り方

*蒸すと生地がふんわり膨らんで、すぐにでも食べたくなりますね。

ちなみに関西には「上用粉」という、きめ細かで上質な米粉があります。

上用饅頭と同じく「薯蕷」が由来かと思いそうでうすが、こちらの原材料はお米。上用粉は和菓子で使われる粉で、上用饅頭にも使われているんですね。

別名の上用饅頭も!

上用饅頭を別の名前の饅頭として取り扱っているお店もあります。

それが老舗和菓子店「塩瀬総本家」で、上用饅頭を「志ほせ饅頭」、あるいは「塩瀬饅頭」の名前で販売しています。

この饅頭は、室町時代初期に、中国から帰化し奈良に住んでいた「林浄因(りんじょういん)」という人が饅頭を作ったという言い伝えが元になっています。

林浄因は中国の肉詰め料理「饅頭(マントゥ)」をヒントに、お肉の代わりに小豆あんを入れた、まんじゅうを考案しました。この饅頭が寺院に集まる上流階級に大評判となり、天皇にも献上されるほどになったんです。

林家は後に「塩瀬」と屋号を変え、その子孫は江戸に移りました。そして今日まで「塩瀬総本家」として続いているんですね。

上用饅頭の名前の由来は?

上用饅頭の名前の由来にはいくつくかの説があります。

白い上用饅頭

薯蕷の読みが変化して

薯蕷饅頭の「薯蕷」は、山芋の別名だと説明しましたよね。

薯蕷の読み方は「しょよ」または「とろろ」ですが、「じょよ」とも読みます。これが変化して「じょうよう」になり、「上用」という漢字を当てて上用饅頭となったと言われています。

ちなみに薯蕷饅頭は「じょうよ・まんじゅう」と読みますが、「じょうよう・まんじゅう」と読むお店もあります。

一部の特権階級のために

「じょうよう」に「上用」の漢字が使われたのは、貴重なものだったからという説もあります。

かつて甘いお菓子はとても貴重で、貴族などの特権階級だけが食べられるものでした。そのため上の方に使う・用いるお菓子ということで、「上用」饅頭となったというわけです。

今でも冠婚葬祭に饅頭を出すのは、甘いお菓子が貴重だった名残りなんですね。

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上用饅頭の賞味期限は?

食べるなら、なるべく早くに

上用饅頭はしっとりした口当たりがおいしいのですが、日にちが経つと固くなってしまいます。

また上用饅頭は材料がシンプルなため、賞味期限は2~3日と短めです。パッケージに書かれている場合はその期限を守り、期限が書かれていないときは2日を限度としましょう

結婚式の上用饅頭

すぐに食べられないときは冷凍して

上用饅頭をたくさん頂いたときなど、2~3日で食べきれないこともありますよね。そんな時に冷蔵庫に入れてしまうと、皮のデンプンが固くなって味が落ちてしまいます。

長期保存をしたいなら、一つずつラップにくるんでから冷凍庫で保存しましょう保存期間は2週間を目安とすると、おいしいまま食べられますよ。

解凍する時は冷凍庫から出して、そのまま常温で柔らかくなるまで待ちましょう。

また変わった食べ方としては、油で揚げる「揚げ饅頭」も皮がふっくらしておいしいですよ。

上用饅頭をお茶といっしょに

上用饅頭(薯蕷饅頭)は皮に山芋のすりおろしたものを使った、しっとりした食感の美味しい饅頭です。貴族など上の方に用いた饅頭という意味があり、現在では冠婚葬祭でもおなじみですね。

元々は、山芋の別名から薯蕷饅頭と呼ばれ、シンプルな材料と作り方から職人の腕がよくわかる饅頭でもあるんです。

賞味期限は短めですが、冷凍保存すれば、しばらくの間食べられるのは嬉しいですね。

上用饅頭を頂いたときは、とっておきの日本茶を飲みながら美味しく味わってみませんか?