蕎麦(そば)は、その美味しさとヘルシーさから、人気のメニューの一つ。特にこだわりのお店の手打ちそばは、シンプルでありながらその美味しさに驚かされますね。

そんなおそばですが、お店によっては「二八そば」という看板が出ていることがあります。二八そばとはどんなそばで、また他のそばとどう違うのでしょう?

そこで、

  • 二八そばの意味や名前の由来
  • 十割そばとの違い
  • スーパーなどで売っているそばは?

…といった内容についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね!

二八そばの意味や名前の由来

そばを食べる

そば粉の割合が

二八そば(にはちそば)とはそば麺の種類の一つ。

そばの種類には、他にも、

  • 十割(じゅうわり・とわり)そば
  • 田舎そば
  • 更科そば

…などがあります。

このうち二八そばは、使われている「そば粉の割合」が名前の由来となっています。

二八そばの場合は、「そば粉8に対して、つなぎの小麦粉が2の割合となるそば」のこと。そば粉が2・つなぎが8ではないので、注意してくださいね。

シャレから

二八そばの名前の由来には、もう一つの説があります。

今のようなそばが食べられるようになったのは、江戸時代に入ってから。特に江戸の街では、すぐに食べられる「ファストフード」として、そばは人気のメニューになりました。

そんなそばですが、当初の値段は一杯十六文。そこで江戸の人は、「2×8=16(文)のそば」なので「二八そば」と呼ぶようになったというわけです。

そば粉の割合が先か?シャレが先か?

2つの説がある二八そばですが、どちらか先だったかはよくわかっていません。

また物価の上昇で、十六文では食べられなくなったり、そば粉の割合が減って品質が落ちたという記録もあります。

いずれにしても二八そばは、江戸時代から食べられていたということですね。

十割そばとの違いは?

そばを打つ

十割そばとは?

二八そばとともに、おそば屋さんでよく見かけるのが「十割そば」です。

十割そばはそば粉だけで作るそばのことで、小麦粉などの「つなぎ」は使用しません。そのためそば本来の香りと味が楽しめ、これこそが蕎麦(そば)だ!という人もいるほどです。

一方で十割そばは、そばを打つのが難しいという弱点があります。そば粉は小麦粉とは違い、グルテンと呼ばれる粘着力の強い成分が含まれていないからです。

そのため、そば粉100%で打とうとすると、まとまりづらく、茹でた時に切れやすいという欠点があります。

二八そばと十割そばの違いは?

二八そばと十割そばは、見た目や食感・味に違いがあります。

見た目に関しては、

  • 二八そばは、やや細め
  • 十割そばは、やや太め

です。

十割そばがやや太めなのは、細くしすぎると茹でた時に切れてしまいやすいからです。

食感に関しては、二八そばはツルンとしたもの。それでいて麺にコシがあり、そばの香りが楽しめます。

一方の十割そばは、表面にややザラリとした食感があります。また麺は噛みごたえがあるものの、口の中であっさりと切れてしまうことがあります。その時にそばの強い香りが広がり、豊かな味わいが楽しめるんです。

  • つるんとした食感やのどごしを楽しみたいなら、二八そば
  • そば本来の香りと食感を強く楽しみたいなら、十割そば

と覚えておくとわかりやすいですよ。

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ちなみにスーパーのそばは?

そば粉の割合が・・・

お家で食べるそばは、お店のそばと違って香りが薄いと感じたことはありませんか?実はスーパーなどで販売しているそばの中には、そば粉の割合が低いものも存在しています

生麺・乾麺・即席麺は、それぞれ原料の比率によって「そば」と名のれるかどうかが決められています。

そば

生めんの場合は、小麦粉が70%以下でそば粉が30%以上配合されていないと「そば」と名乗れません。ただし公正マークのついていない商品に関しては、30%以下のものでも「そば」と名乗っていることがあります。

即席麺(カップ麺)に関しては、そば粉を30%以上使用していないと「そば」と名乗れません。

乾めん(干しそば)に関しては規定はなく、そば粉がほとんど含まれていなくても「そば」と名乗っていることもあります。しかしそば粉30%未満の乾めんの場合、どれだけそば粉が入っているかの表示が求められます。

一方で30%以上そば粉が入っていれば、そば粉の割合は表示しなくても良いことになっています。

そのため乾麺(干しそば)に関しては、名称だけではなくそば粉の割合も確認するとより安心ですね。

好みに合わせて美味しいそばを食べよう!

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ばの歴史は古く、縄文時代にはすでに食べられていたことが遺跡などの調査で判明しています。今のような麺にして食べるようになったのは江戸時代からで、二八そばもこの頃から登場したもの。

そんな二八そばの由来はそば粉の比率とも言われていますし、おそば一杯の値段からという説も。どちらの説も納得できるので、そばを食べるときのちょっとした話題づくりにもぴったりですね。

お昼ごはんに迷った時は、手打ちそばのお店でおいしい二八そばはいかがですか?