カレンダーを見ていると、曜日や祝日とは別に特別な日が書かれていることが。このような日の一つに「立春」があります。

ニュースでも時々耳にすることがある「立春」ですが、その日付や由来となると意外と知らないもの。また「立春大吉のお札」というものもあるのですが、これはどんなものでしょう?

そこで、

  • 立春とは?
  • 2024年の立春はいつか?
  • 立春大吉のお札の役割
  • 立春に食べられるもの

…といった内容について紹介します。ぜひ参考にしてくださいね!

立春とは?

春の始まり

春の息吹

立春とは二十四節気という暦で使われる言葉で、冬至と春分の中間に当たる日のこと。

江戸時代に欠かれた暦に関する書物「暦便覧」では、

  • 春の気立つを以って也

…としています。

また二十四節気では、この立春から立夏の前日まで(5月始め頃)が春の期間。暦の上では、立春が来たら春になるんですね。

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暦の上で一つの目安に

立春は暦の上で、一つの目安にされることが多い日です。

例えば、立春から春分の間に吹いた南寄りの強い風は、「春一番」と呼ばれます。

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また茶摘みの目安とされる「八十八夜」は、立春を1日目としてそこから88日目の夜のこと。豆まきでおなじみの節分は、立春の前日と決められているんですね。

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二十四節気とは?

二十四節気とは、一年を二十四等分し季節にあわせた名前を付けた暦のこと。春分・夏至・秋分・冬至も二十四節気で、それぞれ春・夏・秋・冬の中間地点のことを指します。

春の始まりは、暦では二十四節気の「立春」となりますが、他の季節の始まりも、立夏・立秋・立冬…とされていので、覚えておくと目安になりますよ。

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2024年の立春はいつ?

2月のはじめに立春が

春が訪れる季節

2024年(令和6年)の立春は2月4日。そして2024年(令和6年)の期間としての立春は、2月4日~2月18日となります。

立春と言った場合、

  • 立春となったその日
  • 立春の日から次の二十四節気「雨水(うすい)の前日」までの期間

の2つのことを指します。どちらも立春と呼ぶので、会話や文章の前後を見て判断しましょう。

ちなみに「立春となる日」の算出方法ですが、2021年以降は、西暦を4で割って、

  • 余りが1の年が、2月3日
  • 余りがなし、または余りが2、3の年は、2月4日

となります。

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立春大吉のお札の役割は?

立春大吉とは

地域によっては立春に、「立春大吉」と書かれたお札を玄関に貼ることがあります。このお札には厄除けの効果があり、一年を平穏に過ごせると言われているんです。

「立・春・大・吉」という文字は、4文字とも左右対称の漢字。ですので、裏から見ても「立春大吉」と読める文字です。その「立春大吉」のお札は、立春前日の節分で追い出した鬼に強い効果を発揮します

追い出された鬼が再び玄関から侵入しても、ふと振り返ると「立春大吉」の文字が玄関に。これを見た鬼が「家に入ってなかった」と勘違いして、出ていってしまうというわけですね。

鬼は外!

立春大吉のお札はどこで入手できる?

立春大吉のお札は禅寺で配られていますが、檀家さん向けで一般販売はほとんど行っていません。例外的に神奈川県の「出雲大社相模分祠」(神奈川県秦野市平沢1221)で販売しているので、欲しい方は確認してみましょう。

また立春大吉のお札は、家で作ることも可能です。

裏が透ける薄い和紙に、筆ペンや墨で大きく縦書きで「立春大吉」と書きましょう。そして自分の息を2~3度吹きかれば、自家製のお札の完成です。

あとは立春の日に、玄関の外で向かって右側にテープなどを使って貼り付ければ効果を発揮してくれます。

お札を貼る期間は、二十四節気の「雨水」までです。役目を終えたお札は、「どんど焼き」の時に燃やしてもらいましょう。

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立春に食べられているものは?

立春生菓子

立春の早朝に作られた和生菓子を、その日のうちに食べると縁起がよいとされています。

和生菓子とは、30%以上の水分を含む生菓子のこと。立春の時期でしたら、うぐいす餅桜餅が主な和生菓子となります。

立春朝搾り

立春朝絞りとは、立春の早朝に絞ったお酒のこと。この日に絞ったお酒を飲むと、新たな一年のスタートとなって縁起がよいとされています。

お祝い酒としても販売しているので、見かけたら一口飲みたいですね。直売所のある酒蔵だと購入しやすいので、近くにある方はチェックしてみませんか?

豆腐

豆腐

真っ白な豆腐は、邪気を追い払って身を清める食べ物の一つとされています。

そのため立春に豆腐を食べると、幸運を呼び込む効果があるということです。2月はまだ寒いですし、お鍋や湯豆腐にするとおいしそうですね。

立春がきたら、春はもうすぐ

春は二十四節気において、春の始まりを指す言葉です。しかし二十四節気は昔の暦を元にしている関係で、現在と一ヶ月程度季節のズレがあります。

そのため立春を迎える2月はまだ寒く、「暦の上では春」と言われることが多いんです。

まだまだ寒い2月ですが、縁起をかついで豆腐や和菓子を食べたり厄除けのお札を玄関に。少しずつ暖かくなる毎日を感じながら、やがて来る春を待ちませんか?