
ブラック企業・ブラックバイトといった、長時間・長期間働かせる会社の存在やその勤務体系などが話題となっています。逆に、法律に基づいた労働時間で働ける会社だとしても、どこか余裕のない働き方になっている…ということもあるかもしれません。
そんな働き方を見直すきっかけにしてほしいのが、「ゆとり創造月間」というものです。聞いたことがないという人もいるかも知れませんが、いつ実施されているのでしょうか?
そんな「ゆとり創造月間」について、いつ行われているのか?また主な取り組み内容やイベントを紹介します。
ゆとり創造月間とは?いつから始まるの?
ゆとり創造月間とは?いつ?
「ゆとり創造月間」は、毎年11月1日から30日までの1ヶ月間です。
1985年(昭和60年)に労働関係のことを担当する労働省(現在の厚生労働省)により制定されました。30年以上の歴史があるんですね。

そんな「ゆとり創造月間」が誕生した背景には、労働時間や働き方に関する様々な見直しの動きがありました。
例えば、1990年までに年間労働時間2000時間にするための動きがあったこと。また段階的に年間労働時間を欧米並みの1800時間にすることを目指す動きも当時はありました。
この他にも1988年(昭和63年)に労働基準法が改正され、男女間での働き方の格差を見直す動きもおこりました。
そうした中で、「もっと余裕を持って働こう」と呼びかけたのが、「ゆとり創造月間」なんですね。
ゆとり創造月間は何故11月なの?
ゆとり創造月間に、11月の1ヶ月間が選ばれたのは、
- 文化の日(11月3日)
- 勤労感謝の日(11月23日)
の祝日があるからなんです。
文化の日は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ための祝日。絵画などの芸術品の展覧会や、演劇・コンサートといったイベントが。また見るだけでなく親子で体験でくるイベントも、全国各地で開催されています。
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一方の勤労感謝の日は、「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」祝日。元は収穫をお祝いする新嘗祭という行事が行われていました。現在も皇室の宮中行事として受け継がれていますが、地域のお祭りとして開催しているところもあります。
働くことで作り出されたいろいろなものと、働く人々に感謝する日といえばわかりやすいですね。
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こうした文化の日・勤労感謝の日という祝日がある11月は、ゆとりを持った働き方を考えるのにぴったり。ですので、11月がゆとり創造月間として選ばれたんですね。
ゆとり創造月間の主な取り組み内容は?
厚生労働省では
ゆとり創造月間にあわせて、厚生労働省では様々な呼びかけを行っています。
労働基準法を守ることはもちろんですが、有給休暇を使うことや残業を減らすこと。また働く時間そのものを短くして、自分の時間を大切にしようと呼びかけているんです。
ゆとり創造月間の活動を啓蒙するポスターも作成されますので、街角で見かけることもあるかも知れませんね。
シンポジウムやイベントも

ゆとり創造月間にあわせて、労働関係機関ではイベントを開催していることがあります。
例えば徳島県。
徳島県労働者福祉協議会では、毎年「県民と働く者のとくしまフェスタ」が開催されています。2020年も10月31日から12月中旬までの週末・祝日に、様々なイベントを連動して行う予定になっています。
その内容はキッズのお仕事体験から、散策を楽しむイベントや果物狩りといった体にうれしいイベントまで様々。徳島周辺の方なら注目したいですね。
また、徳島県以外の都道府県や市町村でも、このような体験型イベントが開催されていることがあります。地元の広報などをチェックしてみると、意外な発見があるかもしれませんよ!
いい夫婦の日!
11月のゆとり創造月間期間中には、いい夫婦の日(11月22日)があります。
いい夫婦の日が11月22日なのは、11(いい)+22(ふうふ)の語呂合わせから。11月22日の前後には、夫婦で楽しめる様々なイベントが行われています。日頃の感謝をこめて、夫婦でボーリングやウォーキングを楽しむのも素敵ですね。
【参考記事】
・11月22日のいい夫婦の日とはどんな日?わくわくするイベントも満載!
余裕を持った生き方を!
最近では出勤時間をずらすことができたり、在宅で働くスタイルも生まれています。また様々な事情によりフルタイムで働かない選択肢を選ぶ人もいて、働き方はとても多彩になってきました。
生活のために働くことは必要ですが、休むこと、また自分の時間を持つことも同じく大切です。会社の業務状況もあるとは思いますが、働き方や会社のあり方を見直し、余裕を持った生き方をしたいものですね。
11月の「ゆとり創造月間」をきっかけに、会社や自分自身の働き方を振り返ってみませんか?
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