臥薪嘗胆で成功する

から伝わる四字熟語の中には、人生で大変な時に力になる言葉があります。知人などからアドバイスとして、そんな四字熟語を元にした言葉をもらうこともあるかもしれませんね。

こういった時によく引用される四字熟語の一つが、「臥薪嘗胆」

その言葉の由来を知ると、「なるほど」と思えるのですが、どういう意味があるのでしょうか?

そんな「臥薪嘗胆」の意味や使い方、そして似た意味を持つ類義語についてまとめてみました。

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臥薪嘗胆の意味や由来は?

臥薪嘗胆の読み方と意味は?

苦労に耐えるイメージ

臥薪嘗胆は「がしん しょうたん」と読む四字熟語で、次の意味があります。

  • 将来の成功のために、苦労に苦労を重ね耐えること
  • 復讐や悔しさを忘れないために、苦労を重ねて努力を続けること

  • 臥薪(がしん)は、火を燃やす時に使う「薪(たきぎ)」の上で臥す(ふす)
  • 嘗胆(しょうたん)は、獣の苦い肝(きも)を嘗める(なめる)

…という意味があります。

「寝る(臥す)」時は「薪」の上、そして事あるごとに苦い「肝」を「嘗める」。

そこまでの苦労と苦痛に耐えて、成功しようと努力していること。あるいは現在そのような苦しい状況なのは、将来成功するためだからと言っているんですね。

臥薪嘗胆の由来は?

臥薪嘗胆の由来ですが、古代中国の「呉」「越」の争いが元になっています。

ちなみにこの「呉」は三国志に登場する国ではなく、更に古い「春秋戦国時代」にあった国のこと。そしてこのエピソードは紀元前490~480年台頃の話と、考えられています。

薪の上で寝る生活

春秋戦国時代、「呉」は隣国の「越」と長く戦争状態にありました。そんなある時、呉の王である闔閭(こうりょ)が越に侵略を試みますが、失敗して逆にやられてしまいます。

余命幾ばくもない王は、太子の「夫差(ふさ)」を呼び、必ず敵討ちをしろと遺言を残すことに。これを聞いた夫差は屈辱を忘れないために、薪の上で寝る生活を送りました

王となった夫差は軍備を整備して越に攻め込み、越の王「勾践(こうせん)」を打ち破ります。

肝を嘗めて

勾践は夫差に降伏しましたが、このときの屈辱を忘れないように毎日肝を嘗(な)めて復讐を誓います。

一方の夫差は他国に攻め入るなど領土拡張を進めていましたが、部下を処刑するなどおごりをみせるように。これをチャンスと考えた勾践は呉に攻め入り、最終的に夫差を打ち破りました。

「呉」と「越」、互いの国の王が屈辱を忘れないように、あえて苦しい体験を続けて目標を達成する。その様子をまとめて、「臥薪嘗胆」と言う四字熟語となったというわけです。

ちなみに、薪の上で寝る・肝をなめる・・と、臥薪嘗胆の元になった2つのエピソードですが、どちらも夫差が行ったという説もあるんですよ。

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臥薪嘗胆の使い方

将来のために何年も苦労を重ね

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)には復讐の意味もありますが、今では将来のために苦労を重ねる意味で使われます。

  • 事業に失敗し無一文になったが、今は臥薪嘗胆と考えることにした。
  • 他社にシェアを奪われてしまったが、臥薪嘗胆の時と思い努力を重ねる事を誓おう。
  • 今は大変だと思うが、臥薪嘗胆だと思って耐えてくれ。

今現在の状況はとても悪く、希望など見えない状況かもしれません。ですがこのような時こそ努力を行い、将来につなげようという意味で臥薪嘗胆は使われます。

ビジネス街で決意する人

苦労の末に成功

また臥薪嘗胆は、苦労を重ねた末に成功した時にも使われます。

  • 12年ぶりに優勝できたのも、臥薪嘗胆の日々があったからだと私は思います。
  • 一度別の大学に入ったものの夢を捨てきれず、臥薪嘗胆の末に本命の大学に合格した。

大変だったけれど、それも夢や希望のため。そのために頑張った日々や努力の数々を、臥薪嘗胆で表現しています。

臥薪嘗胆の類語には何がある?

名誉挽回・汚名返上

臥薪嘗胆に似た意味を持つ四字熟語はいくつかありますが、特に有名なのが、

  • 名誉挽回(めいよばんかい)
  • 汚名返上(おめいへんじょう)

…の2つです。
です。

名誉挽回とは、失ってしまった名誉を取り戻すという意味が。そして汚名返上は、悪い評価や評判を取り払うという意味があります。

いずれも現在の良くない状況から、脱出しようとする言葉ですね。

注意してほしいのが、名誉は取り戻すもので、汚名は取り払うもの。「名誉返上」「汚名挽回」ですと、良い評価を捨てて悪い状況を取り戻すとなってしまうんですよ!

名誉挽回のイメージ

捲土重来

捲土重来(けんどちょうらい)<には、一度失敗したものがものすごい勢いで巻き返すという意味があります。臥薪嘗胆は耐えるイメージが強いですが、捲土重来は耐えると言うよりは跳ね返すイメージが。 臥薪嘗胆より力強い印象を与えたいなら、こちらを使うとぴったりですね。

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苦労の末に

もともと臥薪嘗胆には、「復讐を誓うために、あえて苦労を重ねた」という意味がありました。そして今では、「将来のために苦労に苦労を重ねる」という意味も。

苦労の末に成功をした人にかける言葉としてもピッタリですし、現在苦労している人にも贈りたい言葉ですね

由来となった古代中国の逸話も魅力的で、座右の銘にもピッタリの「臥薪嘗胆」。今は辛くても将来のために頑張る言葉として、心に刻みませんか?