ビジネスシーンでよく登場する横文字に、苦手意識をもってしませんか?中には簡単な単語もあるのですが、いきなり言われるとわからなくて困ることもありますよね。
そんな横文字の中でよく使われる言葉として、「As-is(アズ・イズ)」と「To-be(トゥー・ビー)」があります。
どちらも中学校で習った英単語ではありますが、ビジネスではどのように使われているのでしょうか?
そんな、As-is、To-beそれぞれの意味とビジネスシーンにおける使い方について例も交えて紹介します!
As-is(アズ・イス)の意味は?
今の状態
As-is(アズ・イズ)はAs-it-isのことで、「it」は省略しますが、間にはさまれる「ハイフン」は基本的には省略しません。
ここでの「As」は接続詞または副詞の扱いとなり、「~のまま」という意味があります。
そして「is」は状態や存在を表す「be動詞」の三人称現在形で、ここでは「現在の状態」という意味で使われています。
最後に省略された「it」は、物や商品を指す「それ」という意味に。
ですので、これらを組み合わせた「As-is」は、
- 現状
- 今の姿
- (商品など)そのままの状態
…という意味の言葉となります。
To-be(トゥー・ビー)の意味は?
こうなりたい
ビジネスシーンでのTo-be(トゥー・ビー)は、As-is同様に「ハイフン」は基本的には省略しません。
本来の「To-be」はこの後に名詞がつくことで、「~になる」という意味に。また過去分詞を付けて、「~されるようになる・~される」という意味でも使われます。
ビジネスシーンにおいて「To-be」は、
- 将来の理想とすべき姿
- あるべき状態、目標とするもの
…という、「こうなりたい」という理想や目標を指す時に使われます。
As-isとTo-beの使い方は?
セットで使う
As-isとTo-beはそれそれ別の単語ですが、ビジネスシーンではよくセットで扱われます。
これは「ギャップ分析」という、現状と目標の間で発生している問題をまとめる考え方で使われているからです。
例えば、「残業なしでその日のうちに仕事を終わらせる」という目標があったとします。
しかし現実では、「毎日残業を1時間行わないと仕事が終わらない」状態に。この「残業無しで仕事をすべて終える」のが、To-beとなる理想のもの。
そして「残業しないと仕事が終わらない」のが、As-isとなる現在の状態となります。
この「目標を達成するために現状のどこがいけないのか」を考えるのが、ギャップ分析というもの。この部分をはっきりさせるために、As-isとTo-beがよく使われます。
上の例で「As-isとTo-beを出すように」と、上司などから言われた場合は、
- As-is…1時間残業をしないと仕事が終わらない。
- To-be…残業なしで仕事がすべて終わるようにしたい。
…といった事柄を報告すると、求められている「As-is」と「To-be」となるわけですね。
IT関係では少し違う意味で使うことも
IT業界でもAs-isとTo-beは使われますが、少し違う意味で使われることもあります。
IT関係でのAs-isは、As-isモデルとも呼ばれ、
- 現在構築しているシステムの状態や仕様など。
…という意味で使うことが。
それに対してTo-beは、To-beモデルとも呼ばれ、
- これから開発されるシステムを導入した際に、どのような状態や仕様になるか。
…という意味で、使われています。
ここでのTo-beは、システムとして目指したい理想の状態を表すもの。そしてAs-isは、現在のシステムの状態について表しています。
ギャップ分析での意味と似ていますが、仕事全般ではなくシステムに対して使っている点が違うんですよ。
理想と現実
「As-is」、「To-be」と英単語で言われると、何を指しているのかわかりづらいかも知れません。
しかしAs-isは「現在の状態」という意味で、To-beは「将来のあるべき姿・状態」という意味で使われるもの。ビジネスシーンではセットで使われますが、現在の状態と、将来目標とする状態をそれぞれ理解することで、現在抱えている問題が浮かび上がることもあるんですね。
As-is、To-beの2つの言葉は、特にIT関係で多く使われることもあり、スマートな印象になる言葉。それぞれの意味を理解して、効率よく作業しやすい環境づくりに役立てたいですね!
コメントを残す