社会人になって戸惑うことの一つに、ビジネスシーンにおける独特の言い回しがあげられます。
特に横文字を使った言い回しは、元々の単語の意味と少し違った意味があることも。その場で意味が確認できればよいのですが、ほとんどの場合先延ばしにしてそのまま忘れがち。
そうした言葉の一つに「ペンディング」があるのですが、どんな意味があるのか気になりませんか?ビジネスシーンでの使い方も気になるところですね。
そんな、ペンディングの意味や正しい使い方について例を交えて紹介します。
ペンディングの意味は?
本来の意味は
ペンディングとは英語で「pending」と書くもので、本来の意味は次の通りです。
- 未決定で、未決定の
- 宙ぶらりん
- 係争中の
- ぶら下がっている
- (災害や戦争が)差し迫って
この中の「係争中」とは、訴訟や裁判で当事者同士が法定で言い争いの最中という意味。どちらにとって有利な結果になるかまだわからない、未決定の状態ということですね。
ちなみにpendingはラテン語の「pendere(ペンデレ)」が由来の言葉で、その意味は「吊り下げる」というもの。実は首飾りの「ペンダント」も、ラテン語の「pendere」が由来の言葉なんです。
ビジネスシーンでは
ビジネスシーンにおいては、ペンディングは次の意味で使われます。
- 保留
- 先送り
- 未決定
議題・提案・問題などが解決していないが、とりあえず後回しにしたい。あるいは今は決定することができないため、のちほど改めて考えたい。
そういった時に、ペンディングという言葉が使われます。
ペンディングの正しい使い方
ペンディングの使い方は
ビジネスにおけるペンディングは、次のように使われます。
- この議題に関しては、一旦ペンディングとさせてください。
- ペンディング項目を確認し、一つ一つ解決していく必要が出てきた。
- あれもこれもペンディングとしていては、信用問題に関わるぞ。
いずれも「保留」「先送り」と表現できるため、わかりやすさを優先するなら言い換えても問題ありません。
しかし保留も先送りも、すぐに問題などを片付けないといったマイナスのイメージに取られることが。特に取引相手から見たら、今すぐなんとかしてほしいのに後回しにされたとも取られかねません。
重要な提案・課題だからこそ、今すぐ決めるのではなくてしっかり考えたい。そのためにマイナスイメージのつきにくい、ペンディングという横文字が使われるんです。
ちなみに官庁や政治の世界では「P懸案」「P事項」と、「P」の一文字で省略することも。先送りもペンディングも否定的に取られかねないので、そのための対策とも考えられますね。
ペンディングを使うときの注意点
ペンディングを使うときの注意点としては、先にも触れたとおり「後回しにされた」と感じさせないことです。
その場で即決できるほどの軽い議題ではなく、しっかり考えた上で決定したい。あるいはその場で決定するには難しい事だからこそ、じっくり考えて周囲の意見も取り込みたい。
そういった「きちんと考えているからこその先送りだ」ということを、相手に伝わるようにしたいですね。
また、他に優先すべきことあってペンディングとした場合も、なるべく早く解決することを心がけましょう。
あくまでもペンディングは保留であり、中止して終了したわけではありません。そのためいつまでも放置してしまうと、信用できない適当な人物だと思われてしまいますよ!
その後が大切!
ペンディングには未決定という意味があり、そこからビジネスでは「保留」「先送り」という意味で使われます。
保留や先送りはその時点で終了していないので、いつかは決定しなくてはいけません。また取引先など第三者が関係していることを、いつまでも放置するのはビジネスシーンでは大きなマイナスに。
一度ペンディングとしたのなら、期間を決めるなどしてできるだけ早めに解決したいですね。
ペンディングとした場合はその後どうするかが大切。忘れることなくしっかりと考えましょう。
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