最近では一年中野菜が手に入るようになって、旬がなくなったという人もいます。しかし旬の野菜や果物はとても美味しいですし、旬の時期にしか出回らない野菜も。
そんな野菜の一つに、「むかご」というものがあります。あまり馴染みのない野菜かも知れませんが、実は栄養や効能も高く、すごい野菜なんですよ!
そこで、
- むかごとは?旬はいつ?
- むかごの栄養や効能
- むかごの味は?オススメの食べ方
…について紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
むかごとは?旬はいつ?
山芋の赤ちゃん
「むかご」とは、植物が繁殖するために作るもので、葉や茎が小さく変形したもののこと。土に植えると芽が出ますので、種ではありませんが種の一種ともいえます。
漢字では「零余子」、あるいは「珠芽」と書きますね。また地域によっては「ぬかご」と呼ばれることもあります。
ただし、一般的に「むかご」といった場合、それは山芋にできる「むかご」のこと。山芋の茎や葉の根元部分にできる、直径1~2センチ程度の丸く灰色の芽のことなんですね。
親しみをこめて「山芋の赤ちゃん」とも呼ばれてるんですよ。
旬はいつ?
むかごがとれるのは主に東北や北海道で、これは山芋の生産地と同じ。収穫時期も長芋などと同じく9月下旬から11月初旬にかけてで、旬は10月〜11月頃となります。
ただしあまり商品として沢山採れるものではなく、長期保存にも向きません。そのため地元の道の駅などで販売される程度で、他の地域に出荷されることが少ない幻の野菜なんですよ。
むかごの栄養や効能は?
むかごの主な栄養は?
まずは、むかご100gあたりの主な栄養を紹介します。
ただしむかごは1個あたり約2gと、とても小さい野菜。100gとなるとそれなりのボリュームなので、参考程度としてくださいね。
栄養素(100gあたり) | 値 |
---|---|
カロリー | 93kcal |
ビタミンB1 | 0.11mg |
ビタミンB6 | 0.07mg |
ビタミンC | 9mg |
ビタミンE | 0.4mg |
パントテン酸 | 0.6mg |
カリウム | 570mg |
マグネシウム | 19mg |
銅 | 0.15mg |
食物繊維 | 4.2g |
むかごは小さいですが山芋なので、山芋の成分とほぼ同じ。特にカリウムは豊富に含まれていますね。
この他に、
- アミラーゼ
- アルギニン
…と言った有効成分も、含まれています。
むかごの効能は?
むかごは小さいですが、様々な健康によい効能が期待できる野菜なんですよ。
塩分バランスの正常化
むかごにたっぷり含まれるカリウムは、血液内のナトリウムバランスを整える効果があります。
ナトリウムは塩分に含まれるもので、増えすぎると動脈硬化などの生活習慣病の原因に。しかも水分とくっつきやすいため、体のむくみの原因にもなってしまいます。
そのナトリウムを水分とともに排出することで、動脈硬化とむくみ改善につながるんです。
疲労回復
むかごに含まれるアミラーゼには、ご飯などに含まれるデンプンを分解しやすくする効果が。その結果、胃腸の負担が軽くなって食欲不振の改善につながります。
しかもデンプンが分界されると糖分となり、体を動かすエネルギーに。
またアルギニンには血流アップや、疲労回復効果、免疫力アップの効果があり、疲れたときにむかごを食べると、体にエネルギーが届きやすくなって元気になるんですよ。
むかごの味は?おすすめの食べ方
ベースは長芋
気になるむかごの味ですが、山芋と同じくクセのないシンプルな味。また山芋よりもホクホクしていて、山芋と里芋の良いとこ取りの食感も楽しめます。
ただし皮に近い部分に少し土っぽい香りがあるため、その点が気になるという人も。「むかご」は皮ごと食べられますが、気になる場合は次の方法で軽く皮を落としましょう。
- むかごを軽く洗ってからすり鉢に入れる。
- やさしく手で押さえながら転がす。
- 手に薄皮がついてきたら、水で洗い流して完了。
一生懸命洗いすぎると、実も削れてしまうので軽い力でこすりましょう。
塩ゆでにする
むかごの食べ方でおすすめなのが、シンプルな塩ゆでです。
■材料
- 水洗いしたむかご 100g
- 塩 小さじ1
- 水 200cc程度
■作り方
- 鍋にむかご・塩を入れ、むかごが隠れる程度の水をいれてから火にかける。
- 沸騰したら2~3分ゆでる。
- ザルに上げて水気を切れば完成。
お好みで軽くコショウをふったり、バターを加えてもおいしいですよ。
□ムカゴご飯炊きました/とっても簡単 秋のごちそうムカゴご飯/
*米2合に対して小さじ1の塩と100gのむかごを入れて炊くと、むかごの混ぜご飯になりますよ。
見かけたら食べたいむかご
【関連記事】
むかごは山芋の一種で、山芋が収穫される秋の時期に一緒にとれるもの。農作物として育てるものではないため、地元以外ではあまり見かけない野菜でもあります。
直径2センチ程度と小さいながらも、山芋とおなじく元気になる成分がたっぷり。皮ごと塩ゆでしたり、ご飯と一緒に炊いて食べるととても美味しんですよ。
秋の季節に道の駅などでむかごをみつけたら、ぜひ買って食べてみませんか?
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