大丈夫!

段日常的に使っていても、実は正しい意味がわかっていない言葉もよくあります。

「大丈夫」もそんな言葉の一つではないでしょうか。改めてどんな意味か聞かれると悩んでしまいませんか?

大丈夫という言葉は良く使いますし便利ですが、実は奥深い言葉。その語源や意味を理解することで、より安心して使うことができる言葉なんですね。

そんな、大丈夫の意味や語源と、ビジネスシーンでの正しい使い方についてご紹介します!

大丈夫の意味や語源

安心出来る状態

大丈夫には、次の意味があります。

  • 危険のない、安心できる様子
  • 間違いのない、安心できる状態

物事に問題がなく、安心できる状態であることを「大丈夫」と表現。その対象は人や物から、気持ちや天候と言った目に見えないものと幅広く使われます

立派な男性

大丈夫!任せてください

安心できる状態を表す「大丈夫」ですが、これは古代中国から伝わった言葉。元々は違う意味で使われたもので、日本に入った後に変化したんですね。

大丈夫の「丈」とは長さを表す単位で、一丈は1.7~1.8m。当時の成人男性も、これぐらいの身長だと言われています。

そして、大丈夫の「夫」は既婚の男性配偶者ではなく、男性全般を表す言葉です。

この「丈」と「夫」を合わせて、成人男性のことを「丈夫」と呼んでいました。その上で特に立派な男性を、「大丈夫」と表現。

その後、日本に伝わった時に、「立派な男性=安心・確かな」という意味に変化したと言われています。その結果、元の「立派な成人男性」の意味が抜けて、「安心できる状態」という意味の方が定着したんですね。

菩薩様は大丈夫

大丈夫は仏教でも使われる言葉で、この場合は「菩薩(ぼさつ)」を指します。

菩薩は正しくは「菩提菩薩(ぼだいぼさつ)」というもので、仏様になる前の状態のこと。人々を導きつつも、まだ悟りを開くに至らない修行中の身なんです。

菩薩様は修行中の身ではありますが、一般民衆にとっては救いの手を伸ばしてくれる、ありがたいお方。この頼りになる立派な方というところも、日本で使う「大丈夫」につながります。

仏教もまた中国方面から伝わったもの。「大丈夫」には、この菩薩に由来した意味も関係しているというわけですね

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大丈夫の正しい使い方

肯定的に

まずは「大丈夫」の正しい使い方を、例をあげて紹介します。

  • 第三者にもチェックしてもらったので、この文章は大丈夫です。
  • この道は何度も使ったことがあるので、大丈夫ですよ。
  • 熱が下がって3日が経過し、他の症状もおさまったならもう大丈夫です。

安心できる状態であることの理由があり、その上で安心・安全で信頼できる時に大丈夫を使いましょう。

中には確認もせずに「大丈夫」と言う人もいますが、本来は信頼できる状態に使うべき言葉。乱用すると信頼を失ってしまうので、その点は注意したいですね。

言葉の使い方をチェック

否定の言葉として使わない

大丈夫の使い方として、次のような使い方をしていませんか?

  • 「今、お時間は大丈夫でしたか?」
  • 「いえ、大丈夫です」

これらも日常的に良く使いがちな表現ですが、実は間違った表現なんです。

「お時間は大丈夫でしたか?」ですが、本来は「お時間を頂戴してもよろしいでしょうか」とすべき表現。

大丈夫には「良いか悪いか」という意味はないため、相手の時間を使ってもいいかの質問には使えません。

また「お時間は大丈夫でしたか」の返答に、「いえ、大丈夫です」とするのも間違った表現です。

大丈夫には肯定の意味はありますが、否定の意味はありません。そのため「大丈夫」と言ってしまうと、相手には「いいのだろう」と伝わってしまうことが。

ですから、ここでは「大丈夫」という言葉を使わず、

  • 遠慮します
  • 結構です

といった表現の方が適切な使い方です。

全然大丈夫について

否定表現としての「大丈夫」とともに、注意したいのが「全然大丈夫」という表現です。

これも良く使いがちですよね。

ただ、「全然」には「少しも・まったく」と言う意味があり、その後に否定的表現とつなげるのが一般的です。そのため肯定的な表現を前提とする「大丈夫」をつなげると、ちぐはぐな表現となってしまいます。

その一方で「全然+肯定的表現」をつなげても、間違いではないとする学者もいます。実は明治時代にはこちらの表現も使われていて、夏目漱石の小説でもこの表現が登場しているほど。

意見が分かれる「全然大丈夫」という表現ですが、ビジネスシーンではやや砕けた印象になってしまうので、

  • 全く問題ありません
  • 何も差し支えありません

などの表現に置きかえると、より的確になりますよ!

これで使い方も大丈夫!

丈夫という言葉はとても便利で、つい「大丈夫!」と返してしまいがち。

元々は「立派な成人男性」と言う意味の言葉でしたが、そこから転じて「安心できる状態」を指す言葉に。一方で否定する意味で「大丈夫」と言うなど、便利だからこそやや間違った使い方にもなります。

使い方に誤解を生みやすい「大丈夫」の表現ですが、ビジネスシーンにおいては、「問題ない」「差し支えない」とした方が、よりわかりやすく相手に伝わるのではないでしょうか。

大丈夫という言葉の意味を理解した上で、どのような状況でも「大丈夫」と言えるようにしたいですね!

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