平穏に生きているつもりでも、時として大きな壁が立ちふさがることがあります。そういった人生にまつわる様々なことを、昔の人は様々な四字熟語で表してきました。
例えば「七転八起」という四字熟語は、人生において起こりうる出来事が詰まった素晴らしい言葉。きちんと意味を理解して、使い方も覚えたいですね。
そこで、
- 七転八起の読み方や意味
- 七転び八起きや七転八倒との違い
- 七転八起の使い方
について紹介します。ぜひ覚えてくださいね!
七転八起の読み方や意味は?
転んでも立ち上がることができる
七転八起の読み方は「しちてんはっき」。この四字熟語には2つの意味があります。
一つめは次の意味です。
- 何度失敗してもくじけることなく、再び努力を行う様子、あるいは頑張る
困難な出来事にぶつかっても、あるいは失敗を繰り返しても諦めない心。そして失敗しても、もう一度頑張ることができることを表しています。
そこから転じて、人生いろいろあるけれど頑張ろう!と励ます意味もあるんですよ。
もう一つの意味は次のこと。
- 人生において、浮き沈みが激しい様子
失敗したり、そこから成功したり、更にそこから失敗して成功しての繰り返し。人生とは常に一定の状態を保つのではなく、良い時も悪いときもあるもの。
そういう意味が、七転八起には込められているんですね。
七も八も数が多い例え
七転八起という四字熟語を見ると、「七回も転ぶのか!」とびっくりしませんか?
ここでいう「七」と「八」は、数が多い事の例え。七回転ばないと駄目だと言う意味でも、八回立ち上がれと言っているのではないんですよ。
ちなみに起きる回数が一回多いのは、生まれた時点で一度立ち上がっているからという説からきています。また「起き上がりこぼし」や「だるま」のように、転んでも立ち上がる様子からという説もあります。
なお、「七顛八起」と書くこともありますが、これは中国での表記が元になったからです。こちらも同じ「しちてんはっき」と読み、同じ意味で用いられます。
「七転び八起き」や「七転八倒」との違いは?
七転び八起きとは
七転八起と似た言葉に、
- 「七転び八起き」
- 「七転八倒」
があります。
このうち「七転び八起き」(ななころびやおき)に関しては、「七転八起」をわかりやすく言い直した言葉。
そのため意味は七転八起と同じ、
- 何度失敗しても諦めずに頑張ること
- 浮き沈みの激しい人生
…となります。
ただし、
- 七転八倒(しちてんはっき) </br >・・何度失敗しても諦めずに頑張ること。最後には成功を収める
- 七転び八起き(ななころびやおき)</br >・・浮き沈みの激しい人生。成功するかしないかは関係無い
と違う意味で使い分けることもあります。
この場合、ほとんど同じなんですが、微妙に意味合いが違ってきますね。
七転八倒とは
一方の「七転八倒(しちてんばっとう/しちてんはっとう)」は、「八倒」の「倒」の部分だけが違う四字熟語。
しかしこの部分が違うことで、その意味は大きく変わってきます。
七転八倒の意味は、
- 何度も倒れ、もがき苦しむ様子
- 激しい苦痛などで、のたうち回るように苦しむこと。
と、とても苦しくつらいもの。
この中で使われる「七」と「八」の数字は、七転八起と同じく数が多いという例え。病気などによる苦痛という意味もありますが、そのように感じるほどの困難という意味で使われるんですね。
七転八起の使い方
苦労が実った
七転八起の使い方ですが、苦労の末に成果を挙げた人を例えるのに最適です。
例えばですが、
- 粘り強く何度も交渉を重ねた結果、商談をまとめ上げた同僚。
- 失敗した社内プロジェクトから学び、苦労を重ねてより良い成果を挙げたグループ。
そういった方々に対し、
- 七転八起の甲斐もあり、今日のような成功を治めることが出来た。
…と紹介すると、わかりやすいですね。
励ましの言葉
現在苦しい状況にある人に対しても、七転八起という言葉が使えます。
- 今は大変だけど、人生七転八起(七転び八起き)というから、くじけずに頑張ろう。
- 七転八起と言うように、努力を続けていけばきっといいことがあるよ。
特に苦労の連続があったり、大きな失敗があったりで、これ以上なく落ち込んでいる方。そういう方を励ましつつ、立ち上がって欲しいと願う言葉として七転八起は最適です。
エールをおくる
また新しい環境へ旅立つ方へ、贈る言葉としても七転八起は最適です。
- 社会人となると、様々な失敗や予想もしない困難に見舞われるかもしれません。
しかしそんなときこそ「七転八起」の精神で、頑張ってくださいね!
少し大げさかもしれませんが、これも一つのエールとして活用したいですね。
【関連記事(座右の銘に良い言葉)】
- 不撓不屈の意味や由来。使い方の例文や類語も紹介!
- 捲土重来の意味や言葉の由来。使い方の例文も紹介!
- 臥薪嘗胆の意味と由来とは?言葉の使い方や類義語も紹介!
- 温故知新の意味や由来とは?使い方や似ている類義語も紹介!
- 晴耕雨読の意味と読み方とは?言葉の使い方や類義語についても紹介!
- 日日是好日の読み方と意味について。使い方の例文も紹介!
- 一期一会の意味や由来とは?言葉の使い方や類義語も紹介!
何度転んでも立ち上がって
七転八起という四字熟語には、何度転んでも再び立ち上がって頑張るという意味があります。
また浮き沈みの激しい人生という意味もあり、前後の文章からどちらの意味なのかを読み取る必要が。熟語の中に七と八の数字がありますが、これは回数ではなく「数多く」という表現。
似たような熟語に「七転八倒」がありますが、こちらは意味が違うので使い方に注意しましょう。
七転八起の意味を理解して、自分自身や人を励ます言葉として活用しませんか?
コメントを残す