
転勤や異動は急なことが多く、特に業務の引き継ぎに苦労することはよくあること。諸事情により退職や異動することになった場合も、余裕を持って引き継ぎ業務は行いたいものです。
そんな時に用意しておくととても便利なのが、引継書(業務引継書)という書類。
書類と言われると面倒に感じるかもしれませんが、書き方を覚えればより楽に引き継ぎができるようになるんです!
そこで、引継書(業務引継書)の役割と、実際の書き方やフォーマットについてまとめてみました。
引継書の役割は
余計な手間を防ぐために

業務引継書が必要となるのは、担当者が退職や異動などでその業務から離れる時です。
後任への引継が完璧にできれば問題ありませんが、実際には余裕がないことがほとんどではないでしょうか。
あるいは引継のための時間があったとしても、後任者が業務を担当した後に疑問点が出てくることもありますよね。
そんな時にいちいち前任者に連絡を取るのは、お互い負担になります。
そういったことを防ぐためにも、業務を遂行する上でのポイントや注意点をまとめた引継書は必要なんですよ。
いつから準備する?
引継書は異動や退職が決まった時点で、すぐに取り掛かりましょう。その上で後任者に引き継ぐ2日前には、完成させておくと安心です。
2日前としたのは、見直しなどをかけて修正する余裕が欲しいから。
また引継当日に立ち会うことが可能であれば、その時に修正する余裕が欲しいからです。
業務を見直そう
引継書の準備で一番重要なのは、普段の仕事を見直すことです。
一見、無駄がなく簡単だと思っていることでも、実は効率的でないことも。
現在自分が行っている業務は、無駄のない効率的な作業であるか。誰かに引き継いでもらうということは、現在の作業手順を見直す大きなチャンスでもあります。
引き継ぎを行うこの機会に、業務内容を改めて見直してみましょう。そして、よりやりやすい状態で引き継ぐことができると良いですね。
引継書の書き方やフォーマットは?
普段の流れを箇条書きで書いてみる
引継書の書き方ですが、まずは普段の業務手順を箇条書きで書き出してみましょう。その際に自分にしかわからない手順があれば、その点も補足で書き加えていきます。
業務手順を書き終えたら、書いた手順でもう一度作業内容を確認。この時にわかりづらい点があれば、更に補足して手書き加えていきましょう。
そうして出来上がった引継書を、読みやすくわかりやすくなるように清書します。
最後に、もう一度引継書を元に動いたり、作業をしてみて、問題がなければ完成です。

引継書をつくる時のポイントは
引継書を制作する際には、作業手順の他にも次の点を明記しましょう。
- 業務上で発生する可能性がある、トラブル等への対処方法
- 業務に必要な書類の所在場所、あるいはファイル名やフォルダ名
- 業務に関係する社内外の氏名と、連絡先
このうち意外と忘れがちなのが、業務で使用する書類などの所在場所。もしバラバラに保管していたのなら、わかりやすい場所にまとめて保管・保存しましょう。
また、業務上で起こりうるトラブルに対しても、可能であれば対処方法を明記。特殊なトラブル以外であれば、引継書があれば対処ができる様に詳しく明記しておけば安心ですね。
引継書のフォーマットは?
引継書のフォーマットがあると、引継書作成の手助けとなってくれます。会社によっては用意されていることもあるので、上司や先輩社員に確認してみましょう。
フォーマットが無かった場合でも、インターネット上で検索してみると、ワードやエクセル用の無料テンプレートがあります。またワード・エクセルに最初から組み込まれてる雛形の中には、引継書として使えるものもありますよ。
これらのなかで自分に使いやすいものを見つけて、ぜひ活用してみましょう。
簡単なものが必要であれば、次のような文例でも活用が可能です。
○○の業務ですが、次の手順で行ってください。
1.日常業務について
・手順を箇条書きで記入する
※ここに書類の所在場所などを明記する
2.業務上の注意点
・注意点を箇条書きで明記する
3.問題発生時の対処方法
・よく発生する問題への対処方法を、箇条書きで記入する
※重大な問題発生の場合、上役の誰に連絡するかなども明記する。
4.業務に関わる取引先について
・取引先やお得意様の氏名と連絡先
※連絡する際の注意点も記入する
以上
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次の人と自分自身のために
業務の引継書は、引き継ぐ人の為に作る書類ですが、実は業務から離れる自分の為に作る書類でもあります。
しばらくの間は助言ができれば良いのですが、転勤などで離れてしまってはそれもできません。また退職する場合などは、会社から必要以上の連絡が来るのは煩わしいですよね。
こういったトラブルや面倒を防ぐためにも、引継書の作成はとても重要。
しっかりとした引継書を作成して、問題なく業務を引き継げるようにしましょう!
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