スイーツの中でも根強い人気があるのが、「口当たりがよくて冷たいスイーツ」。
コース料理のデザートにムースやババロアが出てくると、その美味しさにびっくりします。イタリア料理ですとパンナコッタが出ることもあり、こちらもおしゃれで美味しいですよね。
ところでこれらのスイーツですが、どこに違いがあるのでしょう?
そんなムース・ババロア・パンナコッタ、それぞれの特徴や違いについて紹介していきますので、ぜひ覚えてくださいね!
ムースとは?
柔らかく口当たりがふんわり

ムース(仏:mousse)はフランス語で「泡」を意味する言葉。卵白を泡立てた「メレンゲ」を使った料理のことです。
スイーツとしてのムースは、メレンゲに砂糖やチョコレートなどを加えて冷やしたもの。メレンゲが使われているため、冷やしても柔らかく口当たりがふんわりしている特徴があります。
その一方でその柔らかさから衝撃に弱く、崩れやすい弱点もあります。
甘くないムースもある
ムースはメレンゲを使用した料理を指すため、スイーツではないムースも存在します。
例えば、コース料理の前菜として、野菜とメレンゲを合わせたムースがあります。味はスイーツのような甘さはなく、それでいて柔らかな口当たりが楽しめるんですよ。
さらにムースは「泡」全般を指す言葉のため、料理以外でもムースがあるんです。泡で出てくる整髪料をムースといいますが、この語源もフランス語の「泡(ムース)」から来ているんですね。
□野菜のムース レシピ動画
https://youtu.be/WpnKzVnUv-E
*こちらは変わり種のムースで、野菜も使ったスイーツなムースなんですよ!
ババロアとは?
バイエルンなお菓子

ババロア(仏:bavarois)はフランスの古典的なお菓子で、名前の由来は次の2つがあります。
- バイエルン王国(現在のドイツ)の貴族のために作られたお菓子
- バイエルンのババリア地方で飲まれていた、温かい飲み物をもとに考案されたお菓子
いずれの説もドイツに由来しています。ですが、お菓子を作ったシェフがフランス人だったことからフランス菓子なんですね。
ゼラチンで固めている
ババロアの基本的な作り方は、次のとおり。
- 砂糖・卵を混ぜ、鍋で沸かした牛乳に加える。
- (1)に生クリームと卵白を泡立てたメレンゲを加えて軽く混ぜる。
- ゼラチン・香料を加えて冷やし固める。
(1)と(2)の工程では、「アングレーズ」(anglaise)というカスタードソースを加えることがあります。
アングレーズは、砂糖・卵・牛乳・生クリーム・バニラエッセンスを、あらかじめ混ぜて加熱したソース。カスタードソースの一種ですが、小麦粉が入らないためサラサラしている特徴があります。
ババロアの特徴は、ゼラチンで固めること。そのためしっかりとした形となり、柔らかい中にも弾力性が保たれるんですよ。
味に関しては卵と牛乳の優しい味わいとなり、そこに果物を添えて楽しみます。
□Domani クッキングレッスン《洋梨のババロア》
https://youtu.be/TLUWAnAyB2M
*プロが作るババロアです。
見ていると難しそうですが、一度試してみたいものですね。
パンナコッタとは?
イタリア発祥のお菓子
パンナコッタ(伊:pannacotta)はイタリア発祥のお菓子。
「パンナ(panna)」はイタリア語で「生クリーム」の意味。コッタ(cotta)は「煮る」で、直訳すると「生クリームを煮たお菓子」となります。

パンナコッタはその名の通り、生クリームに砂糖や牛乳を混ぜて加熱します。そしてゼラチンを加え、型に流し込んで固めて作ります。
たっぷりと生クリームを使うため、味は濃厚。また、材料を泡立てないため、比較的しっかりした口当たりとなります。
□マチの洋菓子工房!#66 苺のパンナコッタの作り方。
https://youtu.be/VFMfcI5dSdg
*いちごを添えた、可愛いパンナコッタも美味しそうですね!
ムースとババロアとパンナコッタの違い、まとめ
最後にムース・ババロア・パンナコッタの特徴や違いを、簡単にまとめました。
お菓子 | 特徴や違い |
---|---|
ムース |
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ババロア |
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パンナコッタ |
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冷やして美味しいスイーツ!

ムースもババロアもパンナコッタも、冷たい状態で提供されるスイーツ。ただしムースは前菜として出されることがあり、野菜と合わせて作ることもあります。
- ゼラチンを使わず柔らかいムース
- 泡立てた材料をゼラチンで固めたババロア
- 生クリームを使って泡立てずにゼラチンで固めたパンナコッタ
それぞれ、濃厚でしっかりした味わいなんですね。
似ているけれど特徴が違うこれらのスイーツを、それぞれ食べ比べてみたいものですね。
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