冬が近づくに連れて、スーパーにはみかんを始めとした柑橘類が多く並びます。中には食べ方がわからなかったり、食用なのかな?と悩む果物もあるのでは。
そんな果物の一つに、小さくて可愛い「金柑」(きんかん)があります。
食べたことがないと手に取りづらいかもしれませんが、実は美味しい果物なんですよ!
そこで金柑とはどういう果物なのか、そして金柑の美味しい食べ方やレシピについて紹介しますので、ぜひ覚えてくださいね!
金柑とは
江戸時代にやってきた
金柑はミカン科キンカン属の果物で、別名キンキツ(金橘)とも言います。みかんの仲間である「柑橘類」だと思いがちですが、実は「金柑類」という扱い。
大きなくくりでは、みかんの仲間ではありますが、遠い親戚ぐらいの関係と考えるとわかりやすいですね。
金柑の原産国は中国。日本には江戸時代に伝来しました。
中国の商船が難破して日本の港に寄港した際に、お礼として金柑の砂糖漬けがプレゼントされました。その金柑の種を植えたところ見事に成長し、その後日本で広まったと言われています。
木も実も小さい
金柑の木は最大で2メートルほどと小さく、実も3センチ前後とみかんに比べるとやや小さめ。
農作物として植えられる他に庭木として植えることも多く、また盆栽として育てる人も。寒さに弱い関係で関東以北ではあまり見られず、生産地のほとんどが西日本となっています。
苦味と甘みと酸味と
金柑は皮ごと食べる果物ですが、その味は食べる場所によって様々。
皮の部分は・・・
甘みがありつつも独自の風味があります。
その下の厚みのある白い部分には・・・
苦味があります。
実の部分は・・・
強めの酸味と甘味が感じられ、品種によっては甘さが強いものもあります。
金柑の旬は冬
金柑の旬は冬で、
- 温室栽培のものが11月下旬
- 露地栽培のものが1月ごろ
から出荷されます。
出荷のピークは1月下旬で、3月頃には出荷が終了します。
特に1月ごろから出回る金柑は完熟したものが多く、強い甘みが特徴なんです。
- 酸味がほしい場合は・・早い時期のもの
- 甘みが欲しいときは・・1月以降
が狙いめですね。
金柑の効果的な食べ方は
そのまま食べるならブランド名を確認!
金柑は、そのままでも食べられますし、加工して食べることもできる果物です。
そのまま食べる場合、完熟したものを選ぶと甘さと酸味の絶妙なバランスが楽しめます。
特におすすめなのが、「たまたま」「たまたまエクセレント」というブランド品。
- 「たまたま」は糖度16度以上
- 「たまたまエクセレント」は糖度18度以上
でないと名乗れないブランドなんです。
そのため、甘さが保証されており、生食に最適なんですよ。
甘露煮
金柑の食べ方としておなじみなのが、甘露煮にする方法です。
- 金柑 300g(約15個)
- 砂糖 150g
- 水 300cc
この他にホーロー鍋と、耐熱ガラス容器を用意してください。
- 金柑はヘタを取り除いて丁寧に洗います。
- そして竹串などで全体に小さな穴を開けます。
- 鍋に水(分量外)と金柑を入れます。
- 5分ほど下茹でしてアク抜きをします。
- 金柑を水で洗ってから、鍋に水と金柑を入れます。
- 10分ほどアクを取りながら弱火で煮ます。
- 砂糖を加えます。
- 焦がさないように注意しながら、15分ほど煮ます。
- 火を止めて粗熱が取ります。
- 清潔な耐熱ガラス容器に入れて保存します。
金柑煮の保存期間は、約1ヶ月。そのまま食べても美味しいですし、刻んでヨーグルトに加えても美味しいですよ。
また甘露煮のシロップをお湯で割ると、体も温まって喉にも優しい「金柑湯」になります。
□金柑の甘露煮の作り方(レシピ)
https://youtu.be/zcPtlpJ1_pY
*こちらでは砂糖の代わりに、はちみつを使用してます。
金柑のマーマレード
金柑の酸味と苦味を活かすなら、マーマーレードはいかがですか?
- 金柑 300g(約15個)
- 砂糖 150g
- 水 300g
- 金柑はヘタを取り除き、丁寧に洗います。
- 金柑を半分に切ります。
- 竹串などで種を取り除いてから、1センチ角程度のざく切りにします。
- 鍋に金柑と水を入れます。
- アクを取り除きながら10分ほど中火で煮ます。
- 砂糖を半量入れます。
- 焦がさないようによく混ぜながら5分程度煮ます。
- 残りの砂糖を入れます。
- 混ぜながら1~2分ほど煮て、火を止めます。
- 熱いうちに耐熱ガラス容器に移し替え、密封して冷まします。
- 冷めたら冷蔵庫で保存します。
金柑のマーマレードの保存期間は約1ヶ月。この作り方だと甘みの強いマーマレードになるので、苦味を出したいなら砂糖を120gに。
ただし砂糖を減らすとカビが生えやすくなるので、2週間をめどに食べきりましょう。
お店で見かけたら買ってみよう!
金柑は直径3センチ程度と小さく、皮ごと食べられる果物です。お正月のおせち料理にも使われることがあり、甘露煮を食べたことがある人もいるのではないでしょうか。
味は甘味と酸味と苦味のバランスがよく、完熟したものだと特に甘さが強く出る果物。あまり馴染みがないかもしれませんが、最近ではスーパーでもよく目にしますね。
もしもお店で金柑を見かけたときは、ぜひ一度手にとってみませんか?
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