春雨は小腹が空いた時にスープに入れたり、お鍋の具材にしたりと大活躍の乾物。ビーフンもまたスープに入れたり炒めたりと、常備しておくと便利な乾物ですよね。
普段様々な料理に何気なく使っている春雨とビーフンですが、それぞれ使い方が似ていると思いませんか?
また味もなんとなく似ていますよね?でもどこに違いがあるのでしょうか。
春雨とビーフンの違いについて、そして、やはり似ているチャプチェとの違いまでまとめてみました。
春雨とは、ビーフンとは
春雨とは
春雨とはデンプンを原料として作られる、中国発祥の乾燥した麺のことを言います。
デンプンを練って細長く伸ばし、乾燥させたものが一般的。乾燥した状態では乳白色で、水などで戻すと半透明でつるつるした食感となります。中国発祥ですが日本でもつくられています。
なお、市販の春雨のパッケージを見ると、「緑豆春雨(りょくとうはるさめ)」と書かれていることが。これは原材料のデンプンの違いによるもので、主に中国産の春雨が「緑豆春雨」となります。
緑豆春雨は、緑豆という豆からとったデンプンを使った春雨。「春雨」に比べるとコシが強く、長時間煮込んでも煮崩れにくい特徴があります。
ビーフンとは
ビーフンとはうるち米から取った米粉を原料にして作られる、中国発祥の乾燥した麺のこと。米粉を練った生地をところてんのように型から押しだし、乾燥させて作られます。
水で戻すと弾力性のある歯ごたえで、もちもちとした食感が楽しめます。
ただし最近ではとうもろこしのデンプンである、コーンスターチを混ぜて作るのが一般的。そのため本来のビーフンは白いのですが、薄く黄色いビーフンを見かけることのほうが多いですね。
本来のビーフンの原材料は「米粉」になりますが、実は中国ではビーフンのことを「米粉」と書きます。読み方は地方によって異なり、日本での「ビーフン」という呼び名は台湾の言葉を基にした発音となります。
春雨とビーフンの違いは?
カロリーで比較した場合
春雨とビーフンの違いを、様々な角度で検証してみましょう。
まずは春雨とビーフンの、100gあたりのカロリーで比較してみます。
春雨 …342kcal
ビーフン …377kcal
よく「春雨はローカロリー」といいますが、100gあたりで見るとそれなりのカロリーがあるんですね。
しかし春雨は水で戻すと3~5倍に膨れるため、乾燥時の10g程度が1食で食べる分量の目安。そのため少量でもお腹が満足し、結果的にローカロリーになるんですよ。
ちなみにビーフンも水で戻した場合も3倍程度に膨らむため、乾燥時の30g程度が1食で食べる目安となります。
使い方で比較した場合
次に春雨とビーフンの、主な使い方を紹介します。
■春雨
- 水で戻してからサラダや和えものに加えたり、スープ・鍋物に加える
- 春巻きの具にしたり、汁気の多い炒めものに使うこともある
■ビーフン
- 水で戻してからエビ・野菜などと炒めたり、和えもの・スープの具材として加える
どちらも似たような使い方をしますが、
春雨は・・・和えものやスープに使うのが一般的
ビーフンは・・・「焼きビーフン」に代表されるように、炒めものに使うのが一般的
となっています。
春雨とビーフンの違い、まとめ
最後に、春雨とビーフンの特徴や違いを簡単にまとめてみました。
■春雨
- じゃがいものでんぷんを原料に作られる
- 緑豆のデンプンから作ったものは、「緑豆春雨」と呼ばれる
- 乾燥時は乳白色で、水で戻すと半透明になる
- つるつるとしてた食感で、緑豆春雨はややコシが強い
- 1食あたりはビーフンよりもローカロリー
- 和えものやスープに使われることが多い
■ビーフン
- 本来は、米粉を原料に作られる
- 最近ではコーンスターチを混ぜて作るのが一般的
- 本来は白いが、コーンスターチが混ざるためやや黄色い
- 弾力性のある、もちもちした食感が特徴
- ビーフンという言葉は台湾語に由来
- 炒め物に使われることが多い
ちなみにチャプチェとの違いは?
チャプチェとは
春雨を使った料理の一つに、韓国料理の「チャプチェ」があります。チャプチェとは水で戻した春雨・牛肉・たけのこ・野菜・キノコなどを、ごま油で炒めた料理。
甘辛い味付けが特徴で、ご飯によくあう一品となっています。
チャプチェに使われる春雨をよく見ると、通常の春雨より黒っぽい色合いをしています。これは調味料を吸ったからではなく、そもそもの春雨が違うからなんですよ。
チャプチェで使われる春雨は、「唐麺(タンミョン)」というもの。
唐麺はさつまいものデンプンが原料のため、春雨・緑豆春雨よりもやや黒っぽくなります。また春雨よりもやや太いため、食感がもちっとしている特徴もあります。
□料理レシピ-【チャプチェ】
https://youtu.be/ElUrFTJipA8
*唐麺がない場合は、普通の春雨でも大丈夫です。
絶妙な違いと味わいを
春雨とビーフンは見た目も使い方も似ていますが、その違いは原材料にあったんですね。
じゃがいものデンプン、または緑豆のデンプンから作られる「春雨」。
本来は米粉を使いますが、最近ではコーンスターチを混ぜて作ることが多い「ビーフン」。
料理での使い方は似てますが、
- 鍋なら春雨
- 炒めものならビーフン
のほうが一般的。
材料の違いから食感の違いも楽しめるため、それぞれ使い分けて美味しい料理を作りましょう!
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