冷蔵庫にきのこ類を常備しておくと、さっと1品作れたりととても便利。特にしめじは味わい深く、和食・洋食を問わず活躍できるきのこ類ですよね。
そんなしめじですが、スーパーで買おうとした時に、しめじの他にぶなしめじというものもあります。
どちらも「しめじ」だとは思いますが、どのような違いがあるのでしょうか。
しめじとぶなしめじの特徴や違いについて、栄養面も含めてまとめてみました。
しめじとは
正式名称は「ホンジメジ」

しめじはシメジ科シメジ属のキノコで、正式名称を「ホンシメジ」というもの。傘の直径が2~3センチ程度・全長8センチ程度で、下部がやや膨らんでいる特徴があります。
ホンシメジは松茸などと同じく、赤松やコナラの木に生えて成長する「菌根菌」タイプのきのこ。
菌根菌タイプのきのこは栽培が難しく、そのためホンシメジは市場になかなか出てこない高級品。
現在はある程度の栽培が確立されていますが、それでも天然物は貴重といえます。
□キノコ狩り ホンシメジ
https://youtu.be/qNJpfofLOlU
*しいたけと間違えそうですが、これが「ホンシメジ」です。
香り松茸・味しめじ
昔からよく言われる、「香り松茸・味しめじ」という言葉。
「松茸よりもしめじのほうが美味しい」という意味でも使われますが、これには裏付けがあるんですよ。
ホンシメジには、グアニル酸・グルタミン酸・アスパラギン酸が豊富に含まれています。これらはいずれも「旨味成分」と呼ばれるもので、これがホンシメジの旨味の秘密。
また糖質の一種で味をまろやかにする「トレハロース」も含むため、特に美味しく感じられるんですよ。
主な栄養素は
旨味成分以外のホンシメジの栄養素を、100gあたりで紹介します。
栄養素 | 値 | |
---|---|---|
カロリー | 14kcal | |
ビタミン | ビタミンB1 | 0.08mg |
ビタミンB2 | 0.5mg | |
ビタミンD | 4μg | |
パントテン酸 | 1.97mg | |
ナイアシン | 9mg | |
ミネラル | カリウム | 300mg |
鉄 | 1.1mg | |
食物繊維 | 3.3g |
きのこ類全般に言えることですが、ホンシメジはローカロリーで食物繊維が豊富。そのため整腸作用が期待でき、ダイエット時の強い味方に。
またむくみ改善効果のあるカリウムも豊富で、スッキリ効果も期待できますよ。また貧血予防効果のある鉄分も比較的含まれています。
その他で注目したいのが、ナイアシンとパントテン酸。ナイアシンは血行促進効果があり、パントテン酸には新陳代謝を促す効果が。
更に疲労回復効果を高めるアスパラギン酸も加わる事で、疲れた時に食べると効果的なんですよ。
ぶなしめじとは
かつての「ホンシメジ」

ぶなしめじは、キシメジ科シロタモギタケ属のきのこ。
傘の直径は1センチ程度・高さ10~15センチ程度で、スーパーでは密集した状態で販売されています。
一般的に「しめじ」と言われると、ぶなしめじを指すことがほとんど。というのもかつてぶなしめじは、「ホンシメジ」「シメジ」として販売されていたからです。
ホンシメジは栽培が難しい一方で、ぶなしめじは栽培が比較的簡単。そのため高級品のホンシメジにあやかって、市場に流通していました。
しかしホンシメジとぶなしめじは、それぞれ違う種類のきのこ。消費者を混乱させてはいけないと通達があったため、現在では「ぶなしめじ」の名で販売しているんですよ。
□きのこ栽培キット ぶなしめじが成長する様子
https://youtu.be/VsRiEUnbA1c
*ぶなしめじは栽培キットも販売され、自宅でも育てることが可能です。
主な栄養素は
次に、ぶなしめじの100gあたりの栄養素を紹介します。
栄養素 | 値 | |
---|---|---|
カロリー | 18kcal | |
ビタミン | ビタミンB1 | 0.16mg |
ビタミンB2 | 0.16mg | |
ビタミンD | 2.2μg | |
パントテン酸 | 0.86mg | |
ナイアシン | 6.6mg | |
ビオチン | 9.9μg | |
ビタミンC | 7mg | |
ミネラル | カリウム | 380mg |
鉄 | 0.4mg | |
食物繊維 | 3.3g |
ぶなしめじは、基本的にはホンジメシと栄養面では大きな違いがありません。ただしピオチンとビタミンCに関しては、ぶなしめじだけにあるもの。
どちらも美肌効果をもたらす栄養素なので、美容に気遣う人にとっては嬉しいですね。
その他旨味成分として、グルタミン酸・スパラギン酸も。味はホンシメジよりあっさりしてますが、クセがないため幅広い料理に活用しやすい特徴があります。
しめじとぶなしめじの違いのまとめ
しめじとぶなしめじの違いは
最後に、しめじとぶなしめじの特徴や違いをまとめましたので参考にしてくださいね。
■しめじ
- 正式名称は「ホンシメジ」
- 全長8センチほどで、根元部分が太い
- 栽培が難しく、また天然のしめじは高級食材
- 「香り松茸・味しめじ」の通り、旨味がとても強い
- ローカロリーで食物繊維・カリウムが豊富
- ぶなしめじよりも鉄分が多い
■ぶなしめじ
- 全長10センチ程度で、栽培品はキノコが密集している
- かつては「しめじ」「ほんしめじ」として販売されていた
- 栽培が容易なため、手頃な価格で購入可能
- しめじよりあっさりした味
- ローカロリーで食物繊維・カリウムが豊富
- ビオチンとビタミンCが含まれている
どちらも美味しい、しめじとぶなしめじ
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しめじとぶなしめじは似ていますが、実は違う種類のきのこです。
しかし以前には「ぶなしめじ」を「しめじ」として販売していた時期もあるので、間違えるのも仕方のないことですね。
高級食材で、旨味がたっぷりのしめじ。やはり旨味がある上に、手頃な価格でお腹いっぱい食べられるぶなしめじ。
どちらも美味しいきのこですので、よく味わって食べたいですね!
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