日本全国にある桜の名所には、国の天然記念物に指定されている素晴らしい桜があります。その中でも「根尾谷の淡墨桜」(うすずみざくら)は、例年20万人以上の方が訪れるほどの桜です。
見る人が感動する根尾谷の桜は、他ではみられない色合いと大きさが人気の秘密。せっかくですから満開の時期に見たいですし、見どころも押さえておきたいですね。
そこで
- 根尾谷の淡墨桜の特徴と見どころ
- 2024年の開花時期と見頃予想
- アクセス・駐車場情報
…を紹介しますので、今年の花見候補にぜひ参考にしてみてください。
根尾谷淡墨桜の特徴と見どころ!
色を変える桜。ライトアップも!
淡墨桜(うすずみざくら)は、岐阜県本巣市根尾谷の淡墨公園(うすずみこうえん)にあるエドヒガンザクラ。その特徴は名前の由来にもなった、「薄墨色(淡墨色)」の桜であることです。
通常の桜は、蕾(つぼみ)の時点では白や淡い桜色で、開花とともに色づく品種が多め。
しかし淡墨桜の場合は、蕾は薄い桜色で開花時には白い花が咲きます。そして散り際になると、薄墨を引いたような色合いとなっていきます。この散り際の独特の色合いから「淡墨桜」と名付けられ、長い間人々に愛され続けて来ました。
ちなみに例年開花時期には、18時頃から21時の間にライトアップが実施されます。桜の色との相乗効果で、とても幻想的な光景となるんですよ!
*1分45秒からの夜桜は、息を呑むほどの美しさです!
淡墨桜の寿命は1500年以上!
淡墨桜は西暦467年に、男大迹王(をほどのおおきみ、後の継体天皇)が自らの手で1本の桜の木を植えたという古い伝承が残っています。後に調査したところでも、樹齢は推定1500年余という結果があるとても古い桜なんです。
そのためか幹は空洞化が進み、枝も支えを用いている状態。しかし地元の方々や樹医さんの支えもあって、毎年美しい花を私達に見せてくれます。
淡墨桜は五大桜で三大巨桜
樹齢約1500年の淡墨桜は、
- 樹高…16.3m
- 目通り幹囲…9.91m
- 枝張り…東西26.90m、南北20.20m
にもなる巨木です。
この見事な枝ぶりと花の美しさから、日本五大桜と三大巨桜に数えられています。
「五大桜」とは、1922年(大正11年)に国の天然記念物に指定された、5つの桜の事。
- 淡墨桜(岐阜)
- 石戸蒲ザクラ(埼玉)
- 三春滝桜(福島)
- 山高神代桜(山梨)
- 狩宿の下馬ザクラ(静岡)
が該当します。
その中でも、
- 淡墨桜(岐阜)
- 三春滝桜(福島)
- 山高神代桜(山梨)
は、いずれも樹齢1000年以上の巨木であることから「三大巨桜」と呼ばれています。どれも美しく威厳がある桜ですので、淡墨桜と共に覚えたいですね。
淡墨桜の開花時期と見頃はいつ?
2024年は平年と同じ頃か少し早めに開花
淡墨桜の開花時期は、例年4月上旬~中旬にかけて。岐阜県の開花から数日遅れて開花します。
ちなみに過去の開花・見頃状況は次の通りです。
年度 | 開花 | 満開(見頃) | 散始め |
---|---|---|---|
2019年 | 3/29 | 4/6~4/14 | 4/15 |
2018年 | 3/29 | 4/1~4/5 | 4/6 |
2017年 | 4/5 | 4/11~4/17 | 4/18 |
2016年 | 3/28 | 4/3~4/8 | 4/9 |
2015年 | 4/3 | 4/9~4/12 | 4/13 |
2024年の岐阜県の長期予報では、今年の冬はやや高い気温が推移しており暖冬傾向です。ですが寒い日も多くあると見られ、休眠打破は順調に進みそうです。
3月の天気にもよりますが、平年と同時期かやや早めの開花になりそうですね。
2024年の開花については、3月29日頃と予想されます。
淡墨桜の見頃と散り際は?
桜の花は天候に恵まれれば、5日ほどで満開となり10日ほどで花が散り始めます。淡墨桜に関しても、例年このサイクルで満開になります。
そのため、2024年の満開(見頃時期)は3/31~4/5の間と予想されます。
ただし桜の花は雨風の影響を受けやすく、強風ですぐに散ってしまうこともあります。特に散り際が美しい淡墨桜ですから、天候に注意して花見に出かけたいですね。
淡墨桜、満開!?? pic.twitter.com/4AZklAznMa
— えるさん???♂?@0414富山 (@next_eru) 2018年4月1日
*日本五大桜にも三大巨桜にも選ばれるだけあって、見事な巨大桜ですね!
淡墨桜へのアクセス
公共交通機関でのアクセス
東京や大阪方面から向かう場合は、まずJR名古屋駅を目指します。
そして、
- 名古屋駅 → 大垣駅(JR東海道線(快速)で約30分)
- 大垣駅 → 樽見駅(樽見鉄道で約1時間)※終点です。
樽見駅からは、徒歩15分ほどで淡墨公園(淡墨桜)に到着します。
普段は本数が少ない樽見鉄道ですが、開花にあわせて臨時ダイヤも運行される予定です。また車両も増える予定ですので、安心して利用できますよ!
車でのアクセス
車で行く場合は、名神高速道路・東海北陸自動車道・東海環状自動車道の利用が便利です。
●名神高速道路(いずれのICからも、約1時間20分)
- 岐阜羽島IC → 県道46号を北進 → 県道18号を西進 → 県道219号を北進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
- 大垣IC → 国道258号を北進 → 国道21号を東進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
▼岐阜羽島ICからのルートです。
●東海北陸自動車道(ICから約1時間20分)
- 岐阜各務原IC → 国道21号を西進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
●東海環状自動車道(ICから約1時間10分)
- 関広見IC → 国道418号を北西進 → 国道157号 → 淡墨公園
※このルートは道路幅がかなり狭い区間があります。(大型車の通行不可)
なお、各ICからの時間については通常時の時間です。桜の開花時期は大混雑が予想されますので、混雑を避けるためになるべく早く行動するようにしたいですね。
駐車場について
根尾谷淡墨桜のある「淡墨公園」周辺には、約700台が収容可能な駐車場があります。
普段は無料ですが、桜の開花時期のみ有料になります。普通車で500円となりますので、おつりの出ないよう準備しておきましょう。
なお週末と重なった場合、満車にあることもあるので注意が必要です。
様々な顔を見せる淡墨桜
淡墨桜は日本有数の桜といわれるだけあって、ほかの桜にはない美しさが魅力!つぼみ・満開・散り際と、色を変えて何度も楽しめる桜です。
そのため、開花時期に合わせて、何度も訪れる方もいるほど。スマホやカメラなどで撮影してみると、時期による色の違いが良くわかりますよ。
様々な表情で私たちを楽しませてくれる、岐阜・根尾谷淡墨桜を見に行きませんか?
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