
日本全国にある桜の名所には、国の天然記念物に指定されている素晴らしい桜があります。
その中でも「根尾谷の淡墨桜」(うすずみざくら)は、例年20万人以上の方が訪れるほどの桜です。見る人が感動する根尾谷の桜は、他ではみられない色合いと大きさが人気の秘密。せっかくですから満開の時期に見たいですし、見どころも押さえておきたいですね。
そこで
- 根尾谷の淡墨桜の特徴と見どころ
- 2019年の開花時期と見頃予想
- アクセス・駐車場情報
…を紹介しますので、今年の花見候補にぜひ参考にしてみてください。
目次
根尾谷淡墨桜の特徴と見どころは
色を変える桜

淡墨桜(うすずみざくら)は、岐阜県本巣市根尾谷の淡墨公園(うすずみこうえん)にあるエドヒガンザクラ。その特徴は名前の由来にもなった、「薄墨色(淡墨色)」の桜であることです。
通常の桜は、蕾の時点では白や淡い桜色で、開花とともに色づく品種が多め。
しかし淡墨桜の場合は、蕾は薄い桜色で開花時には白い花が咲きます。そして散り際になると、薄墨を引いたような色合いとなっていきます。この散り際の独特の色合いから「淡墨桜」と名付けられ、長い間人々に愛され続けて来ました。
ちなみに例年開花時期には、18時頃から21時の間にライトアップを実施。桜の色との相乗効果で、とても幻想的な光景となるんですよ!
*1分45秒からの夜桜は、息を呑むほどの美しさです!
淡墨桜の寿命は1500年以上!
淡墨桜は西暦467年に、男大迹王(をほどのおおきみ、後の継体天皇)が自らの手で1本の桜の木を植えたという古い記述が残っています。実際に調査したところでも、樹齢は1500年以上という結果があるとても古い桜なんです。
そのためか幹は空洞化が進み、枝も支えを用いている状態。しかし地元の方々や樹医さんの支えもあって、毎年美しい花を私達に見せてくれます。
淡墨桜は五大桜で三大巨桜
樹齢約1500年の淡墨桜は、
- 樹高…16.3m
- 目通り幹囲…9.91m
- 枝張り…東西26.90m、南北20.20m
にもなる巨木です。
この見事な枝ぶりと花の美しさから、日本五大桜と三大巨桜に数えられています。
「五大桜」とは、1922年(大正11年)に国の天然記念物に指定された、5つの桜の事。
- 淡墨桜(岐阜)
- 石戸蒲ザクラ(埼玉)
- 三春滝桜(福島)
- 山高神代桜(山梨)
- 狩宿の下馬ザクラ(静岡)
が該当します。
その中でも、
- 淡墨桜(岐阜)
- 三春滝桜(福島)
- 山高神代桜(山梨)
は、いずれも樹齢1000年以上の巨木であることから「三大巨桜」と呼ばれています。どれも美しく威厳がある桜ですので、淡墨桜と共に覚えたいですね。
淡墨桜の開花時期と見頃はいつ?
平年よりも少し早めに開花
淡墨桜の開花時期は、例年4月上旬~中旬にかけて。岐阜県の開花から数日遅れて開花します。昨年(2018年)の淡墨桜は、3月29日に開花し、4月1日に見頃を迎えました。
ちなみに過去4年間の開花・見頃状況は次の通りです。
年度 | 開花 | 満開(見頃) | 散始め |
---|---|---|---|
2018年 | 3/29 | 4/1~4/5 | 4/6 |
2017年 | 4/5 | 4/11~4/17 | 4/18 |
2016年 | 3/28 | 4/3~4/8 | 4/9 |
2015年 | 4/3 | 4/9~4/12 | 4/13 |
2019年の岐阜県の長期予報では、今年の冬はやや高い気温が推移しており暖冬傾向です。3月の天気にもよりますが、平年に比べればやや早めの開花になりそうです。
ただ記録的に早かった去年に比べると幾分遅めになると思われますので、開花は3月31日(日)頃と予想されますね。

淡墨桜の見頃と散り際は?
桜の花は天候に恵まれれば、5日ほどで満開となり10日ほどで花が散り始めます。淡墨桜に関しても、例年このサイクルで満開に。
そのため、2019年の満開は4月5日(金)~10日(水)頃の間、散り際は4月11日(水)頃と予想されます。
ただし桜の花は雨風の影響を受けやすく、強風ですぐに散ってしまうこともあります。特に散り際が美しい淡墨桜ですから、天候に注意して花見に出かけたいですね。
淡墨桜、満開!?? pic.twitter.com/4AZklAznMa
— えるさん???♂?@0414富山 (@next_eru) 2018年4月1日
*2018年は開花が記録的に早く、4月1日には満開を迎えていました。
淡墨桜へのアクセス
公共交通機関でのアクセス
東京や大阪方面から向かう場合は、まずJR名古屋駅を目指します。
そして、
- 名古屋駅 → 大垣駅(JR東海道線(快速)で約30分)
- 大垣駅 → 樽見駅(樽見鉄道で約1時間)※終点です。
樽見駅からは、徒歩15分ほどで淡墨公園(淡墨桜)に到着します。
普段は本数が少ない樽見鉄道ですが、開花にあわせて臨時ダイヤで運行。また車両も増える予定ですので、安心して利用できますよ!
車でのアクセス
車で行く場合は、名神高速道路・東海北陸自動車道・東海環状自動車道の利用が便利です。
●名神高速道路(いずれのICからも、約1時間20分)
- 岐阜羽島IC → 県道46号を北進 → 県道18号を西進 → 県道219号を北進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
- 大垣IC → 国道258号を北進 → 国道21号を東進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
●東海北陸自動車道(ICから約1時間20分)
- 岐阜各務原IC → 国道21号を西進 → 県道23号を北進 → 国道157号を北進 → 淡墨公園
●東海環状自動車道(ICから約1時間10分)
- 関広見IC → 国道418号を北西進 → 国道157号 → 淡墨公園
※このルートは道路幅がかなり狭い区間があります。(大型車の通行不可)
なお、各ICからの時間については通常時の時間です。桜の開花時期は大混雑が予想されますので、混雑を避けるためになるべく早く行動するようにしたいですね。
駐車場について
根尾谷淡墨桜のある「淡墨公園」周辺には、約700台が収容可能な駐車場があります。
普段は無料ですが、桜の開花時期のみ有料になります。普通車で500円となりますので、おつりの出ないよう準備しておきましょう。
なお週末と重なった場合、満車にあることもあるので注意が必要です。
様々な顔を見せる淡墨桜
淡墨桜は日本有数の桜といわれるだけあって、ほかの桜にはない美しさが魅力!つぼみ・満開・散り際と、色を変えて何度も楽しめる桜です。
そのため、開花時期に合わせて、何度も訪れる方もいるほど。スマホやカメラなどで撮影してみると、時期による色の違いが良くわかりますよ。
様々な表情で私たちを楽しませてくれる、岐阜・根尾谷淡墨桜を見に行きませんか?
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