寒い季節になると街角の緑が少なくなり、花が咲く春が待ち遠しくなります。そんな寒い時期にいち早く咲くクロッカスは、カラフルな色が人気の花です。
素敵なお花ですのでプレゼントしたくなりますが、気になるのが花言葉ですね。花言葉も素敵なものなら良いのですが、贈り物にして大丈夫なのでしょうか。
そこで、クロッカスとはどういう花なのか?また色別の花言葉について紹介していきます!
クロッカスの花言葉とは?
春を喜ぶ
クロッカスの花全体に対する花言葉は、次の3つ。
- 青春の喜び
- 切望
- 信頼
このうちの「切望」という花言葉は、ヨーロッパでクロッカスが「春を告げる花」とされているから。また春に咲く花は、青春時代若々しさの象徴にも例えられます。
長い冬を乗り越えて春の訪れとともに咲くクロッカスの花を、人は青春時代に重ねたのでしょう。そして春が来たことの喜びと青春をクロッカスの花に託した…と考えると素敵です。
また「信頼」という花言葉もありますし、相手を問わないプレゼントとしてクロッカスは最適ですね。
恋人に贈るときは要注意!
一方で告白やプロポーズなど、恋愛に関するプレゼントとしてのクロッカスは注意が必要です。というのも次の色のクロッカスには、こんな花言葉があるからです。
紫
・愛の後悔
黄色
・私を信じて
・悪口を言わないで
実はクロッカスには、悲恋にまつわるギリシャ神話が伝わっています。
ある時美青年として知られていたクロッカスが、羊飼いの娘スミラックスと恋に落ちます。
しかし神々はクロッカスの美しさを愛していたため、この恋を許さず二人を引き裂いてしまいます。
絶望したクロッカスは自ら命を経ち、スミラックスは嘆き悲しみました。
この様子を見て悲しんだ花の女神「フローラ」が、二人をそれぞれ花に変えました。
それがクロッカスの花と、サルトリイバラ(スミラックス)の花となったと伝わっています。
クロッカスは美しい花ですが、この逸話からも恋人に贈るのは避けたほうが無難ですね。
クロッカスとはどんな花?
サフランと近い親戚
クロッカスはアヤメ科クロッカス属の花で、近い種類の花にスパイスでお馴染みのサフランがあります。そのためクロッカスの別名には、「花サフラン」「春サフラン」という名前もあるんです。
ちなみにサフランと違って、クロッカスはスパイスとしては使えず、観賞用の花となります。
早春に咲く花
クロッカスはヨーロッパで春を告げる花と呼ばれていますが、日本での開花時期も2月~4月頃。地上すれすれで花を咲かせ、黄色・白・紫・赤などのカラフルな花が楽しめます。
またクロッカスは球根で育つ花なので、一度植えれば毎年花が咲く楽しみもあります。しかも日当たりと水はけの良い場所であれば、特にお世話しなくても育つ丈夫な花でもあるんですね。
室内で鉢植えや水耕栽培で育てやすいので、お子様と一緒に育ててみるのもいいですね。
□クロッカス(花サフラン)を食べるヒヨドリ
https://youtu.be/4Dk8fjY3aRQ
*ハチが蜜を求め、落ちた花を鳥が食べる。春らしい光景ですね。
もうひとつの悲恋
クロッカスは英語で「Crocus」と書きますが、この名前には2つの由来があります。
一つはギリシャ神話。花言葉で触れた話とは別の悲恋が、名前の由来となっています。
伝令神ヘルメスはある時、婚約者のクローカス(Crocus)と銀世界で楽しく遊んでいました。
やがて日も暮れたので帰ろうと、クローカスをソリに乗せたその時。突風がソリを押してしまい、クローカスはソリとともに谷底へ落下してしまいました。
慌ててヘルメスは谷底を探しますが、クローカスは息絶えてしまいます。
ヘルメスは大変悲しみましたが、しばらくすると谷底に変化がおこり、クローカスが血を流した場所から、美しい花が次々と咲きました。
これを見たヘルメスが、二人の愛の証として恋人の名前を名付けたのです。
細長く糸に似ている
もうひとつの由来ですが、「Crocus」がギリシャ語の糸(croke)が由来というもの。
クロッカスのめしべは細長く、それが糸に似ているのがその由来です。実はクロッカスよりも更に糸に似ているのが、近い種類のサフラン。スパイスのサフランは、この糸のように伸びためしべを摘み取って乾燥させたものなんですよ。
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春をおすそわけ
クロッカスは春を告げる花として、庭先やベランダに植えておきたい花。お世話も簡単ですので、はじめてのガーデニングや室内で育てるのにピッタリの花です。
きれいな花が咲くことから、鉢植えに花言葉を添えてプレゼントするのも素敵。しかし恋人に贈るには、不似合いな花言葉があるのでその点だけは注意が必要ですね。
クロッカスのきれいな花をプレゼントして、春をおすそわけしませんか?
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