毎年2月に訪れる節分には、豆まきや恵方巻きを食べて開運を願います。
また節分は暦の上では春の節目となる日で、この日から春が始まると言われています。
しかしこの時期は緑も花も少なく、春を感じる部分は少なめ。
ですが節分草(セツブンソウ)という花がこの時期に咲き、春を先取りしてくれてるんですよ。
そんな「節分草(セツブンソウ)」について、
・節分草とはどんな花?
・節分草の花言葉は?
・見に行けるおすすめの群生地
をまとめて紹介します!
節分草とは
節分の時期に
節分草(セツブンソウ)はキンポウゲ科の多年草で、主に関東より西の地域に分布しています。
・花の高さが10センチ前後
・花の大きさは2センチほど
と、地面に近い場所で小さく育つ草花でもあります。
名前の由来は、節分の時期に花が咲くからで、実際の開花時期も2月~3月。中心部の雄しべが青みがかり、小さな白い花は妖精にも例えられます。
実は白い花びらに見える部分は花ではなく、ガクと呼ばれる部分。本来の花びらは黄色く、ミツを出す器官と変化してわかりづらい状態となっています。
貴重な花
節分草を見たことがない、あるいは知らないという方も多いかも知れません。
実は節分草は環境省より、準絶滅危惧種に指定されている植物。環境の悪化によっては、絶滅の可能性もありうる植物とされています。
数が減った原因は環境の悪化もありますが、自然に咲く節分草を勝手に持ち帰る人が増えたからと言われているんですね。
もし野に咲く節分草を見かけても、眺めるだけにして持ち帰ることはやめましょう。
節分草の花言葉は
美しく、人を好まない
節分草の花言葉は、節分草の特徴を上手に表したものとなっています。
・ほほえみ
・光輝
・人間嫌い
光輝とは「美しくひかり輝く」という意味があり、そこから転じて「伝統ある・名誉ある」という意味も。
気品という意味とあわせて、節分草の特徴を上手く表していますね。
節分草は2月~3月の間に開花し、6月頃には地上の茎が枯れて休眠期に入ります。
そのため人の目に触れるのは4ヶ月前後と短く、その様子が「気品」といった表現に。
「人間嫌い」という花言葉も、短い期間しか見られないことから。嫌いだからさっさと枯れて地面に逃げてしまう、という表現なんですね。
節分草の群生地は
節分草は石灰質の土壌を好み、環境が合うと群生で開花します。
園芸品としても節分草はありますが、野に咲くのが良く似合う花なのでぜひ見に行きませんか?
栃木県栃木市・四季の森星野
節分草は関東以北ではほとんど見られず、北限は栃木県と言われています。
その栃木市星野にある「四季の森星野」では、自生地の北限とも言われる節分草が。
三峰山ふもとの自然豊かな場所でもあり、梅や福寿草も同じ時期に楽しめます。
近くには「星野遺跡地層たんけん館」もあるため、花より歴史ロマンという子供連れでも楽しめますよ。
□セツブンソウと春の山野草を訪ねて ~四季の森星野~星野自然村~
https://youtu.be/vtEBk8TFvOA
*2分50秒頃から群生で咲く節分草が。風に揺れる様子は本当に可憐です。
開園時間:原則自由
入園料 :無料
アクセス:栃木ICから車で20分
埼玉県秩父郡小鹿野町・両神小森堂上
沢山咲く節分草を見たいと思うなら、埼玉県秩父郡小鹿野町がおすすめ。
2005年まで「両神村」だった地域に、日本有数の節分草の群生地があります。
競泳用プール約5個分ほどの広さ(約5,000m2)の一体に、一斉に咲く節分草は可憐そのもの。
例年3月上旬に「節分草祭り」が開催され、甘酒のサービスや味噌おでんなどの出店が楽しめます。
□秩父にセツブンソウ咲く頃
https://youtu.be/uv7NPv0Z3nk
*山肌に沿った散策路もあるので、動きやすい服装でお出かけ下さい。
開園時間:8:30~16:30
入園料 :中学生以上 300円
アクセス:関越自動車道花園ICから国道140号を秩父方面へ約50分
広島県庄原市総領町・道の駅リストアステーション周辺
西日本で節分草を楽しみたいなら、広島県庄原市総領町がおすすめ。
総領町には20ヶ所以上もの群生地があり、西日本一とも言われています。
特に道の駅リストアステーション周辺の群生地は、車でも立ち寄りやすいのが魅力的。週末には混雑も予想されるため、ゆっくり楽しむなら平日がおすすめです。
□春を告げる花 / 福寿草・節分草
https://youtu.be/H0ggoW6H2XQ
*福寿草などもあわせて、早春の自然も楽しみたいですね。
営業時間:10:00~16:00
アクセス:中国自動車道庄原ICから国道432号で約15分
可愛いからこそ大切に
節分草は小さく地に咲く花で、その様子は妖精にも例えられます。また絶滅の心配のある貴重な花で、群生地などでは保護活動が行われています。
もし見に行く場合は、現地でのマナーを守って見学しましょう。
園芸品種として農家さんが栽培しているものもあるので、群生地から持ち帰る事は厳禁。愛らしく美しい節分草は野にあってこそ。自然を壊さないように優しく見守りたいですね。
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