お正月に欠かせない鏡餅は、最近では真空パックになったものが一般的。
とは言え、毎年餅つきを行ったりする家庭では、鏡餅だけは真空パックでないお餅を使う家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、お正月も三が日を過ぎ、ふと鏡餅を見るとカビが…なんてこともよくあります。
せっかくのお餅ですからカビは防ぎたいですし、カビが生えてもなんとかして食べたいもの。
そこで餅にカビが生えてしまう原因や防止する方法、生えてしまった場合の対処法を紹介します!
餅にカビが生える原因は
室内環境の向上
鏡餅を飾るのはお正月ですが、寒く乾燥しがちな時期になぜカビが生えてしまうのでしょうか。
第一に、室内環境の変化があります。
冬といっても最近では暖房のおかげで、室内は暖かく湿度も適度に。こういった環境はカビにとっては過ごしやすく、室内の鏡餅にすぐカビが生えてしまうのです。
餅自体がカビやすい
第二に、餅そのものの特性にあります。
餅にはたっぷりの水分が含まれ、またカビが好むでんぷん質などの栄養もたっぷり。更に餅を丸める際には、餅同士がくっつくのを防ぐために片栗粉を使用。
片栗粉自体もカビが好むでんぷん質で、しかも保水力があるので水分が逃げにくい特性も。
このため、保存方法に注意しないと、餅にカビが生えてしまうのです。
□鏡餅
https://youtu.be/ybD_6CMR3ac
*美しく美味しそうなお餅ですね。出来ればカビは避けたいものです。
カビを防ぐ方法
すぐに冷凍
すぐに食べない分は、冷凍保存しましょう。
1.餅を一つずつ、ラップに包む
2.4~5個程度をジッパー付きビニール袋に入れ、中の空気を抜いて冷凍庫で保存する
この方法ですと、3ヶ月程度の長期保存が可能。焼き餅にする場合は、凍ったままトースターで加熱すればOK。
あるいは自然解凍してから焼いたり、煮物に加えると味も変わらず美味しく頂けます。
水につける
これは「水餅」という、冷蔵庫などが無かった時代の餅の保存方法。
水を毎日取り替えれば、1ヶ月程度は保存が可能です。
1.大きめのフタ付き容器に、餅をくっつかないように並べて入れる
2.餅が隠れるまで水を注ぎ、蓋を閉めて冷蔵庫か冷暗所で保存する
3.1日1回、水を取り替える
注意点としては水を毎日交換することと、餅が隠れるまで水を入れること。
餅が空気に触れないことでカビを防いでいるので、水の量には注意しましょう。
水餅で保存すると、餅は柔らかいまま。焼き餅も良いのですが、雑煮などの煮物に最適です。
わさびと一緒に保存
お餅をそのままの状態で保存したいのなら、わさびと一緒に保存しましょう。
わさびの辛味成分には雑菌の繁殖を抑える効果があり、この性質を利用した保存方法となります。
1.小皿に、市販のチューブわさびを練り出す
2.フタ付き容器の中心に1を置き、囲むように餅を並べる
3.フタをして冷暗所か冷蔵庫に保存し、必要な時以外はフタを開けない
この方法ですと、1週間程度の保存が可能。他の方法より短めですが、数日で食べきるならこの方法がおすすめです。
お酒+割り箸
今までの方法では、鏡餅を飾りながら保存するのには向いていません。そのため鏡餅を保存するなら、お酒と割り箸を活用しましょう。
1.鏡餅の表面を、アルコール度数の高いお酒(甲類焼酎が最適)を含ませた布でしっかり拭く
2.餅と餅の間・餅と器(三方)の間に、餅よりやや短めの割り箸を2本挾む
3.2~3日に一度、鏡餅の表面をお酒で拭き取る
アルコールには殺菌作用があるので、餅の表面についた雑菌を取り除く効果が。割り箸を挟むことで餅の間に隙間が生まれ、ここからカビが生えることを防ぎます。
この方法ですと環境にもよりますが、10日程度の保存が可能。
1月11日に鏡開きを行う地域の方は、取り入れてはいかがですか?
餅に生えたカビは食べられるの?
カビは取り除く
昔は「鏡餅に生えたカビは、そのまま食べても大丈夫」と言われていました。しかし鏡餅のカビも切り餅のカビも、食べて平気という保証は一切ありません。
どんなカビが生えた場合でも、そのまま食べるのは絶対に止めましょう。
もし餅の一部にカビが生えてしまった場合は、その部分を削り取ってから食べます。ただし薄く削り取ると、見えないカビの根が残っていることが。
なるべく3センチ以上削りとり、焼くなどして全体に熱を通しましょう。
もし不安が残るようなら、食べない勇気を持つことも大切。また口にして味がおかしいと感じたら、すぐに食べるのをやめて口をすすぎましょう。
いつまでも美味しいお餅を
お正月に欠かせないお餅は、いつくかの方法で長期保存が可能です。
すぐに食べないのであれば・・・
一つずつ包んで冷凍保存。
すぐに食べるのであれば・・・
水餅にしたりわさびと一緒に保存します。
鏡餅もお酒の力を借りれば、鏡開きまでカビしらず。カビを生やす事なく、お餅をいつまでも美味しく食べましょう!
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