寒い季節の必需品の一つに、使い捨てカイロがあります。
10時間程度暖かさが持続する使い捨てカイロは、一日1個のペースで使うことになるのではないでしょうか。
しかし、使い終えたカイロを捨てる時、分類方法で悩んだ事はありませんか?また使い終えたあとに再利用できれば、ゴミも減らせて一石二鳥ですよね。
そこで、使い捨てカイロの正しい捨て方と、有効に再利用する方法について紹介します!
使い捨てカイロの正しい捨て方
カイロの中身を知ろう
まずは、使い捨てカイロの成分を覚えておきましょう。
□鉄粉
鉄粉は鉄を細かく砕いたもの。空気中の水分や酸素に触れると酸化して熱を持ちます。
通常の鉄は酸化がゆっくり進むため熱くなりませんが、粉にすることで一気に酸化して熱々に。これがカイロが暖かくなる原理で、鉄粉がないとカイロは成り立ちません。
□水
水は鉄粉の錆(さび)を促進する効果があります。カイロがすぐ発熱するのは水のおかげと言えますね。
□塩類
塩類は鉄粉の錆(さび)を促進する効果があります。こちらもカイロには欠かせません。
□活性炭
活性炭は、表面に沢山の穴があり、空気を沢山取り込める作用が。鉄粉と混ぜることで、鉄粉の酸化を促進させる効果があります。
□バーミキュライト
バーミキュライトは小さい穴が沢山開いた鉱物の一種。高い保水力があります。
カイロに水が含まれているのに湿ってないのは、この成分のおかげなんですね。
使い捨てカイロを捨てる時はどうする?
使い捨てカイロを捨てる時には、次の点に注意しましょう。
完全に冷めてから捨てる
発熱状態で捨ててしまうと、他のゴミから発生したガスと反応して発火する危険が。また水分の多い生ゴミと一緒にすると、カイロの反応が促進されて熱くなる可能性もあります。
なので鉄粉の酸化が完全に終わり、冷たくなるまで待ってから捨てましょう。
また未使用品もそのまま捨てるのではなく、開封して発熱させてから捨てましょう。
捨てる時は自治体にあわせて
使い捨てカイロですが、自治体によって分類方法がわかれます。
例えば、東京都23区でも、以下のように分類が異なります。
- 不燃または燃やさないゴミ 渋谷区・世田谷区など18区
- 不燃ゴミ(金属類) 港区
- 金属・ガラス・陶器ゴミ 新宿区・品川区など4区
また他にも関東地方で例をあげると、
- 神奈川県は、横浜市・川崎市などほとんどの市で燃えるゴミ(一般ゴミ)扱い。
- 埼玉県は、さいたま市は燃えるゴミですが川口市は不燃ゴミ
というようになっています。
この様に地域によって分類が違うので、必ず確認してから捨てましょう。
使い捨てカイロを再利用するには
もう一度暖かく、はできない
使用後の使い捨てカイロは、いくつかの方法で再利用が可能です。
しかし、「カイロとして」再利用するのは、残念ながらできません。
先ほども説明したように、カイロは中の鉄粉が錆びて発熱します。そのため完全に錆びてしまうともう発熱できず、カイロとしての再利用は不可能。
「使い捨て」の名前通り、新しいカイロの封を切って暖まりましょう。
ブーツの中に
使い捨てカイロの再利用方法ですが、冬に大活躍するブーツの臭い取りに使えます。
カイロの主成分の一つに活性炭があるのですが、実は脱臭剤にも使われている成分。活性炭の細かな穴が、嫌なニオイを吸い取る効果があります。
また完全に錆びた鉄粉は酸化鉄となりますが、こちらにも脱臭効果が。脱いだブーツにそのまま入れて、翌朝取り出して捨てれば嫌な臭いも気になりません。
靴箱やクローゼットの中に
カイロの成分には脱臭効果の他に、わずかですが除湿効果も期待できます。
鉄粉は空気中の水分と反応する際に、水分を奪い取る効果があります。また活性炭やバーミキュライトも、細かな穴で水分を吸い取る作用があります。
そのため臭いがこもりがちで湿気も気になる、靴箱やクローゼットに置くと効果的なんですね。
ひと手間加えてからガーデニングに
カイロの成分の一つ、バーミキュライトは土壌改良用の肥料としても使われています。また土に鉄分が含まれると、野菜の栄養が増す効果も。
そのため使い終えたカイロの中身を、ガーデニング用の土に混ぜると草花が元気になります。
一方でカイロの塩分は、土にとって有害な「塩害」を引き起こす原因にもなります。少量なら気にすることはありませんが、気になるなら次の方法で塩分を取り除きましょう。
- 使い捨てカイロの中身と水を混ぜ、しばらく置く
- コーヒーフィルターなどの「ろ紙」を使い、(1)を水とカイロの中身に分ける
一度水と混ぜることで塩分が水分に溶け出し、ろ紙でこす事でカイロの中身が取り出せます。
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再利用と正しい捨て方を
使い捨てカイロは使い終えたあとも、脱臭剤などに再利用が可能です。そのまま捨てるのはもったいないので、再利用してから捨てたいですね。
捨てる時は自治体によって扱いが違うので、必ず確認してから捨てることも大切。また完全に冷えてから捨てるようにすれば、万が一の事態も防ぐことができて安心です。
使い捨てカイロは便利だからこそ、使い終えたあとは正しい方法で捨てましょう!
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