ジーンズ・ジャージ・カバンなどに使われるファスナーは、開け閉めが簡単で衣服に欠せません。
しかし長く使っていると、開かなくなったり布を噛んでしまうトラブルが。こんな時に力いっぱい引っ張った結果、ファスナーが片方だけ外れてしまった… なんてことも。
ファスナーは便利だからこそ、使えなくなった時にはイライラしますね。
そんな外れてしまったファスナーは、どうしたら上手く直せるものなのでしょうか?
状況別に覚えておきたい、ファスナーが外れたり動かない時の直し方をご紹介します。
ファスナーが動かない時の直し方
ファスナーの基本的な構造
ファスナーの直し方を紹介する前に、ファスナーを構成する部品を紹介します。
○エレメント
ファスナーの、ギザギザ噛みあう部分。
○スライダー
エレメントを噛み合わせるための装置。上下に動かしてファスナーを開閉する。
○止金
エレメントの両端にある金具で、これがあることでスライダーが端で止まる。
○テープ
エレメントが付いている布地の事で、この部分を服に縫い合わせる。
動かない原因は
ファスナーが動かなくなる原因は、主に次の3点が挙げられます。
・スライダー内のエレメントの、かみ合わせ部分が動かなくなる
・衣服などの布を、ファスナーが噛んでしまっている
・スライダー部分が、何かしらの原因で壊れてしまった
この内、最後のスライダーの故障はめったに無いことですが、こうなった時は手に負えませんね。残念ですが縫い合わせている糸を外し、新しいファスナーと交換しましょう。
それ以外の
・かみ合わせが動かない
・布を噛んでいる
といった場合は、対処が可能です。
かみ合わせが動かない場合は
ファスナーのかみ合わせが動かない場合、まずは止まってしまったポイントから、逆の方向へゆっくりスライダーを戻します。
そしてもう一度ゆっくりと、動かしたい方向へスライダーを優しく動かす。
かみ合わせ部分にホコリが入っていた場合などは、これだけで直る事があります。
それでも動かないようなら、細く尖ったものでスライダーのエレメントを噛んでいる部分をこすります。あまり強くこすらず、軽くこするのがコツ。これでスムーズに動き出す事もあります。
古い衣服で錆び付いている時は、エレメント全体に少しだけリップクリームやワセリンを塗る方法が。つけすぎるとベタベタするばかりか、衣服に油がついてシミになるので注意が必要です。
□壊れたジッパーの直し方 【おばあちゃんの知恵】【リペア】
https://youtu.be/euQh3u8Jk0o
*この動画では石鹸を使っていますが、全体的に薄くつけるのは同じですね。
布を噛んでしまった時は
ファスナーが布を噛んで動かなくなった時は、ファスナーではなく布を引っ張りましょう。
この時ファスナーに対して、水平方向にピンと引っ張るのがコツ。
これで外れないなら1人が布を引っ張りつつ、もう1人がファスナーを静かに動かす。布を引っ張りつつ動かすので、ファスナーだけを動かすよりも布が外れやすくなります。
これでもダメなら、一度ファスナー周辺をドライヤーで温めます。
ある程度温まったら布とファスナーの間に、細いマイナスドライバーなどをねじりこみます。これで隙間ができるので、後は布を引っ張りつつ軽くファスナーを動かしましょう。
ただしこの方法は、ファスナーが変形する恐れがあるので無理は禁物です。
ファスナーが外れた時の直し方
ファスナーを分解
ファスナーが動かなくなった時に、思い切り引っ張るなどしてファスナーが外れてしまうことが。
こうなった時は止金を外してからスライダーを外し、もう一度エレメントを通し直しましょう。
特にエレメントを噛みあわせ直す作業が大変ですが、焦らずゆっくり行うのが近道。上手く通すことができたら、再び止金を留め直して完了です。
力技で入れる
スライダーのエレメントを噛みわせる部分を開いて、押し込む方法もあります。
手順としては
1.細いマイナスドライバーで、スライダーの該当部分を押し開く
2.開いたらエレメントを押し込む
3.押し込めることに成功したら、ペンチなどでスライダーを押して開いた部分を閉じる
…といったもの。
この方法は力を加えて広げるなどして、ファスナーが壊れてしまう可能性があります。また閉じる際に力を入れすぎると、今度はきつくなりすぎて動かなくなることも。
力技でありながら力加減が必要な作業ですので、無理のない範囲で頑張りましょう。
無理せずプロに相談した方が良いことも
ブランド品の場合、そのブランドの修繕部門に修理を依頼する方法があります。特に何年も使い続けるカバン類ならば、確実に修理が可能。
また昔ながらの仕立て屋や、衣服の修繕を請け負うお店に持ち込むと、ファスナーを直してもらえることも。
手に追えない状態で交換となっても、プロの技術で上手に付け替えてもらえますよ。
どうしてもファスナーが直せない場合は、無理せずプロに直してもらいましょう。
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